掃除

マットレスをお掃除したくなる5つの理由とその対処方法

ベッドのマットレスは定期的なお手入れが必要です。
でも、大きくて重いためどのようにお手入れすればいいの?ニオイや汚れに気づいても、どう対処すればいいのかわからない?と悩んでしまう方は多いもの。
そこで、簡単にできる日常のお手入れ方法と汚れに合わせたお掃除方法を徹底解説します。
毎日心地よい睡眠へと導いてくれるマットレスを清潔に保ちましょう!

マットレスをお掃除したくなる5つの理由

毎日使うマットレス。布団のように簡単に天日干しできるわけではないので、普段からこまめにお手入れするのはなかなか大変。でも、「なんとかお掃除したい」と思うときってありますよね。そこでまず、マットレスをどうしてもお掃除したくなる理由をみていきましょう。

飲み物をこぼしてしまった

コーヒーやジュースなど、マットレスにうっかり飲み物をこぼしてしまうと、ニオイやシミがついて汚れてしまいます。そのまま放置すると、カビやダニが繁殖する原因に。なんとかお掃除する必要があります。

茶色いシミや黄ばみが気になる

シーツを取り外すと、マットレスに茶色いシミや黄ばみがついていることがあります。実は、シミや黄ばみの原因は主に汗や皮脂。それらがマットレスに付着して酸化すると黄ばみとなり、そのまま放置することで茶色いシミとなってしまうのです。

マットレスが臭う

マットレスからなんだかイヤなニオイがする。そんなニオイの主な原因も汗や皮脂。人は寝ている間に約コップ1杯分の汗をかくといわれています。寝汗が少しずつマットレスに染み込み、マットレス内で菌が繁殖することでニオイが発生してしまうのです。

子どもがおねしょをした

日中はパンツで過ごせるようになったものの、夜はおねしょをしてしまう。成長過程のひとつで、小さな子どもには仕方ないこと。ですが、洗うことのできないマットレスにおねしょをしてしまうと少々困ってしまいますね。そのままにしてしまうと、シミやアンモニア臭が残ってしまいます。

子どもの鼻血でマットレスが汚れた

子どもが鼻血を出してしまったり、女性の場合は寝ている間に生理がはじまってしまったりと、突然の出血でマットレスが汚れてしまうことも。血液汚れをそのままにしてしまうと、落ちにくくなったりニオイの原因となってしまいます。

マットレスの普段の掃除方法


マットレスを長く使用するためには、なによりも定期的なお手入れが大切です。重くてつい敬遠してしまいがちですが、コツを押さえれば大丈夫。それでは、簡単にできる日常のお手入れ方法と念入りなお掃除方法をみていきましょう。

基本のお手入れは掃除機

ホコリやダニ、ダニの死骸などが溜まりやすいマットレス。こまめに掃除機をかけることが日常のお掃除の基本です。

手順
  1. 窓を開けて、しっかり換気します。
  2. 掛け布団や敷き布団、枕、シーツなどをすべて外し、マットレス本体のみの状態にします。
  3. マットレスに掃除機をかけます。小刻みに動かしながら、縦方向、横方向とゆっくりとかけることがポイント。
  4. 風をあてて、湿気を飛ばしたら完了です。

掃除機は、時間をかけてゆっくりと丁寧に動かしましょう。また、ダニの増殖を抑えるため、週に1回以上の掃除機掛けをオススメします。

念入りなお掃除は裏側も

ホコリや汚れは掃除機だけでは取り切れないことも。また、なかなか手をつけられないマットレスの裏側やベッドの隅などもホコリが溜まりやすい場所です。普段のお手入れに加えて、ときには念入りにお掃除しましょう。

手順
  1. 窓を開けて、しっかり換気します。
  2. 掛け布団や敷き布団、枕、シーツなどをすべて外し、マットレス本体のみの状態にします。
  3. 普段使用している側のお掃除が終わったら、マットレスを裏返して、裏側も同様に掃除機をかけます。
  4. 両面の掃除機掛けが終わったら、マットレスを壁に立てかけておきます。
  5. ベッドの隅やベッド本体をかたく絞った雑巾で水拭きします。
  6. 風をあててベッドをしっかり乾燥させたら、マットレスを元に戻して完了です。

念入りなお掃除は少なくても1シーズンに1回は行うようにしましょう。また、立てかけておいたマットレスを元に戻すときは、上下や表裏を入れ替えると汚れを分散させることができます。

お掃除したくなる理由の対処法


つづいて、マットレスに飲み物をこぼしてしまったときや、黄ばみやニオイが気になるときなど、応急処置的にお掃除が必要な場合の対処法を詳しくみていきましょう。

飲み物をこぼしたときは中性洗剤

マットレスにコーヒーやジュースをこぼしてしまった…。シミができてしまうし、飲み物の栄養分によってカビが発生してしまったら大変です。そんなときは、中性洗剤をつかって対処しましょう。

手順
  1. 水に濡らしてかたく絞ったタオルを使い、飲み物のシミがついてしまった場所をトントンと叩き、汚れを拭きとります。タオルで飲み物の水分と汚れを吸い
    取るイメージ。シミが広がってしまいますので、ゴシゴシとこすらないように注意しましょう。
  2. ある程度シミが薄くなったら、薄めた中性洗剤をタオルに浸し、さらに叩くように拭きとります。
  3. シミが取れたら、水で濡らしたタオル使って洗剤が残らないように拭きとります。
    しっかり乾燥させたら完了です。

汚れてすぐに対処すれば、シミやニオイはほとんど残りません。汚してしまったらすみやかにお掃除しましょう。

茶色いシミや黄ばみには酸素系漂白剤

マットレスの黄ばみや、主な原因は寝ているときの汗です。放置していると汚れがどんどん浸透し、茶色いシミになってしまいます。黄ばみや茶色いシミには、「酸素系漂白剤」が効果的。気づいたらすぐに対処することがポイントです。

手順
  1. ぬるま湯に湿らせたタオルに少量の酸素系漂白剤をつけ、固く絞ります。
  2. シミの部分をトントン叩くように拭いて、漂白剤をしっかり染み込ませます。
  3. 使ったタオルを水でキレイにすすぎ、固く絞って、さらにトントンと叩くように水拭きをします。
  4. 乾いたタオルで、シミと漂白剤の成分を残さないようにしっかりと拭きとります。
  5. しっかり乾燥させたら完了です。

頑固なシミの場合は、①~②のときに少し水気を多くして、漂白剤をよりしっかりと染み込ませましょう。酸素系漂白剤は、酸素の力でシミを分解する力があります。除菌作用もあるので、シミと一緒にニオイもすっきりさせることができますよ。

臭い消しには重曹

マットレスのニオイが気になるときは、「重曹」を使ってナチュラルクリーニングしましょう。

手順
  1. 掃除機をかけ、マットレスのホコリやゴミをキレイにします。
  2. ザルを使って、マットレス全体にまんべんなく重曹を振りかけます。
  3. このときに、お好みで好きな香りのエッセンシャルオイルを10滴ほど振りかけます。(無くてもOK)
  4. そのままの状態で数時間~1日放置します。
  5. 掃除機で、マットレス表面の重曹をキレイに吸い取ったら完了です。

消臭効果や雑菌効果がある重曹を使えば、手軽にイヤなニオイをスッキリさせることができます。また、重曹を振りかけるときにお好みでエッセンシャルオイルを落とすと、ほのかに香りが漂って、とても気分がよくなりますよ!

おねしょにはクエン酸

子どもやペットがマットレスにおしっこをしてしまうと、ニオイがなかなか取れない…。マットレスは洗濯できないので困ってしまいますよね。そんなときは、「クエン酸」を使って対処しましょう。

手順
  1. おねしょに気づいたら、すぐに濡れたシーツを取り外します。
  2. マットレスの濡れている部分をタオルでたたくように拭きとります。マットレスの水分を吸い取るイメージ、ゴシゴシとこするのはNG。
  3. スプレーボトルに水200mlとクエン酸小さじ1を入れ、よく溶かして「クエン酸スプレー」を作ります。
  4. クエン酸スプレーをおねしょをした部分にたっぷりと吹きかけます。
  5. 乾いたタオルで、クエン酸スプレーの水分をたたくように拭きとります。
  6. しっかり乾かして終了です。

紙おむつは吸水率が高いので、タオルの代わりに使用すると、水分(おしっこ)をよりしっかりと吸い取ることができます。
おしっこのニオイの主体はアンモニア。このアンモニアはアルカリ性のため、酸性の「クエン酸」を使うことでニオイを元からとってくれるのです。

血液は状態に合わせて対処

鼻血などの突然の出血でマットレスに血液が…。シーツについただけであれば、洗濯で落とすことができますが、マットレスまで染みこんでしまった場合はそうもいきません。そんなときは、血液の状態に合わせて対処しましょう。

血液が付着してすぐの場合

手順
  1. 乾いたタオルで血液を拭きとります。
  2. 水で濡らして固く絞ったタオルで、トントン叩いて汚れを拭きとります。汚れをタオルに移すイメージ。
  3. 血液が薄くなってきたら、キレイな乾いたタオルでさらに汚れを拭きとります。

まだ固まっていない付着してすぐの血液の場合は、水だけでほぼキレイに取り除くことができます。

血液が付着して数時間経っている場合

手順
  1. スプレーボトルに水250mlとセスキ炭酸ソーダ大さじ1を入れ、よく溶かして「セスキ炭酸スプレー」を作ります。
  2. セスキ炭酸スプレーをマットレスの血液シミに吹きかけます。
  3. 汚れが浮き出てきたら、乾いたタオルで叩いて吸い取ります。
  4. キレイになるまで、②~③を繰り返します。
  5. しっかり乾燥させたら完了です。

アルカリ性の「セスキ炭酸ソーダ」は、酸性のたんぱく汚れに強い溶剤。重曹よりもアルカリ性が強いため、たんぱく汚れである血液を強力に分解して落とすことができます。手肌や環境にもやさしいので、マットレスにも安心して使用できるのもポイント。

血液が付着して数日たっている場合

手順
  1. ボールなどに、オキシドール50ml・液体せっけん15ml・食塩15gを入れ、ペースト状になるまでよく混ぜ合わせて染み抜き剤を作ります。
  2. 手作り染み抜き剤をマットレスの血液シミに塗り込みます。
  3. しっかり乾くまで放置します。
  4. 乾いたらこすり落とします。
  5. オキシドールを含ませたタオルで、残った血液シミを叩きながら落とします。
  6. ②~⑤を繰り返して、キレイに落ちたら完了です。

数日たってしまった血液は、タンパク質が酸化して落ちにくい状態。そこで、タンパク質を分解させる作用のあるオキシドールを使うと、キレイに落とすことができますよ!

マットレスの簡単メンテナンス


マットレスを長く清潔に使うためには、何よりもお手入れが大切です。適切なメンテナンスを行うことで、性能を長持ちさせ、より快適で清潔な眠りを手に入れましょう。

通気性をよくする

通気性をよくするとカビやダニの防止になります。とくに湿気が溜まりやすいのは、マットレスの下の部分。1~3ヶ月に1回はマットレスを立てたり、こまめにひっくり返して裏側に風を当てるようにしましょう。

マットレスは日陰干しが鉄則

マットレスにはさまざまな種類がありますが、高反発マットレスをお使いの場合は、必ず日陰干しするようにしましょう。高反発マットレスに使われているウレタンは、日光に弱い素材のため、天日干しすると劣化の原因となってしまします。
ただし、使用している製品のメーカーが天日干しを推奨している場合はそちらに従ってください。

シーツやベッドパッドを敷く

直接寝てしまうと、マットレスが汗を吸収してカビやダニが繁殖しやすくなってしまいます。必ずシーツやベッドパッドを使用し、こまめに洗濯・交換するようにしましょう。

定期的にローテーション

ベッドは定期的に、前・後・表・裏をローテーションさせるようにしましょう。荷重のかかる位置が変わり、スプリングのヘタリを防いで長持ちさせることができます。また、ローテーシには、ダニやカビの発生を抑える効果もあります。

大量のダニやカビは業者に依頼


マットレスに付いたシミや汚れ、ニオイはある程度自分で対処することができますが、大量のダニやカビが発生してしまった場合は、クリーニング業者に依頼することをオススメします。高温高圧スチームによってマットレスの内部まで徹底洗浄。奥まで入り込んだダニやカビ、長年蓄積した汚れをしっかりとキレイにしてもらうことができます。

相場は?

クリーニング費用は、マットレスのサイズに応じて変わります。費用相場の目安は以下を参照してください。

マットレスサイズ費用相場
シングル(100cm幅)8,000円〜15,000円前後
セミダブル(120cm幅)9,000円〜17,000円前後
ダブル(140cm幅)10,000円〜19,000円前後
クイーン・キング(160cm幅)11,000円〜12,000円前後

※引用元:https://kaimin-times.com/mattress-home-delivery-cleaner-7262#i-3
上記はマットレスの片面をクリーニングした場合の価格。両面のクリーニングを依頼する場合は、1.5~2倍の価格になることが多いようです。

自力掃除と業者の違いは?

重くて大きいマットレスは家庭で洗濯することができません。自分でできるお掃除は、掃除機を使ってホコリやゴミを吸い取ったり、重曹やクエン酸などを使ってニオイや汚れを取るなどの表面上のお手入れのみ。
一方、業者による基本的なクリーニングは、約100度の高温スチーム洗浄によりマットレスを殺菌。そして、ダニの死骸や長年の汚れで真っ黒になった汚水をパワフルな掃除機で吸引。仕上げに乾燥機で強力に乾かして仕上げます。表面だけでなく内部までしっかり洗浄するため、汚れもニオイも芯からすっきりさせることができます。
また、防カビ加工、防ダニ加工、しみ抜きなどのオプションがあり、キレイな状態をより長く保つサービスも提供されています。

どんな業者に頼めばいい?

たくさんあるマットレスのクリーニング業者。いざ依頼しようと思っても、どんな業者に頼めばよいのか悩んでしまうもの。そこで、業者を選定する際のポイントをいくつかみていきましょう。

料金体系がしっかりしている

「○○円~」とあいまいな表記ではなく、「1台○○円」と1台のサービス価格がはっきり明記されている。追加料金がかかる場合の説明と価格がはっきり明記されているなど、料金体系がしっかりしている業者を選びましょう。

損害賠償保険に加入している、カスタマーサポートなどがある

クリーニング中に他の場所が傷ついてしまった!
クリーニング後、マットレスに不具合が生じた!
そんなときでも、損害保険保険に加入している業者、問い合わせ窓口がある業者であれば安心です。

会社のホームページがある

会社のホームページがあり、会社情報や連絡先などがはっきり開示されていることが重要。身元の分からない業者を呼んでしまうのはトラブルの元です。しっかりと信頼できる業者を選びましょう。

こまめなお手入れと1シーズンに1回のお掃除でマットレスを清潔に


心地よい眠りに欠かせないマットレス。より長く、より清潔に保つためには、こまめに掃除機をかけ、少なくても1シーズンに1回はマットレスを立てて、念入りにお掃除するようにしましょう。その際に、マットレスをローテーシさせるのも忘れずに!
気になるシミやニオイなどは、ある程度自分で対処することができますが、どうしても落とせない場合、ダニやカビが大量に発生してしまった場合は、ムリをせずクリーニング業者に依頼することをオススメします。