お風呂やトイレ、シンク等毎日使う場所だから目に付いてしまう「水垢」汚れ。拭いても拭いても白くうろこのような水垢が出てくるので大変ですよね。せっかく他の場所をきれいにお掃除していても、鏡やシンクが真っ白だとそれだけで汚れた印象に…。そんな厄介な水垢汚れを簡単にお掃除する方法をまとめました。水垢汚れがつきにくくなるお手軽予防法もお伝えします!
目次
掃除しても出てくる、水垢ができる原因
水垢の原因は、水道中に含まれているカルシウムやマグネシウムといったミネラルが原因です。いつもきれいに掃除をしていても、水滴がのこっているとそれが元になり、うろこ状の水垢よごれを作ってしまいます。長期間放置すると、水垢はさらに層状に厚く白く蓄積していくので、普段使用している洗剤では落とすのにも苦労します。
水垢を防ぐには「乾拭き」を徹底する
水垢ができてしまうと掃除にも一手間かかるため面倒です。そんな水垢をつけないためには、普段から「乾拭き」をして水滴の残らない状態を徹底する必要があります。乾拭きを行えば、カビ防止につながるので1度習慣にしてしまえば後の掃除がとても楽になります。
ですが、実際お風呂上がりやシンク使用後の「乾拭き」を徹底しようとしても小さなお子さんのいる家庭や掃除に非協力的なご家族がいるとなかなか思うように徹底することはできませんよね。
水垢の掃除方法
うろこのようについてしまった薄い水垢汚れを落とすのは、実は身近にあるものや100均で手に入るもので揃えてしまえば簡単にお掃除できます。
水垢汚れを「緩め落とす」掃除方法
水垢よごれは「アルカリ性」の性質を持ったよごれになります。「酸性洗剤」や「酸性」の性質を持った「クエン酸」や「レモン汁」を使用すれば、中和反応を起こし、簡単に緩め落とすことができます。身近にあるもので、トイレ掃除に使用する洗剤は「酸性洗剤」になりますが、トイレ掃除に使用する洗剤をキッチンのシンクに使用するのには抵抗がありますよね。今回は、シンクでもお風呂場でも気兼ねなく使用できる「クエン酸」と「レモン汁」を使用した水垢汚れのお掃除方法をお伝えします。
水垢掃除に共通する前準備
水垢汚れは乾いた状態で浮き出てきます。必ず、掃除を始める前に掃除場所の水滴を拭ってから掃除を始めるようにしましょう。水滴が残った状態で行っても効果は半減します。よりきれいにするために、まずは水垢掃除をする場所を中性洗剤を使用して掃除しておきましょう。
クエン酸水でパックして水垢掃除する
- スプレー容器
- 水500ml
- クエン酸30g
- ラップ
- スプレー容器に水とクエン酸を入れて混ぜ、クエン酸水を作りスプレー容器に入れる
- クエン酸水を十分に水垢汚れが気になる部分に吹きかける
- 乾かないようにラップを巻きつけて2時間程度放置する
- 流さずそのままの状態で、外したラップにクエン酸の顆粒を少しつけて軽くこすり洗いする
- 水で丁寧に流す
軽い水垢汚れであれば、クエン酸水を使用した方法で落とすことができます。また、スプレー容器にクエン酸水を入れておけば、家事の終わりやお風呂上がり後の「ちょこっと掃除」にも使えますのでオススメです。頑固な水垢に成長する前に、少しずつ水垢を落としてきれいな状態を保ちましょう。
レモン汁でパックして水垢掃除する
- レモン汁100ml
- キッチンペーパー
- ラップ
- レモン汁をキッチンペーパーに浸す。この時、キッチンペーパーを持ち上げると汁が出てくるくらいヒタヒタにするのがポイントです。
- 水垢汚れが気になる部位に、浸したレモン汁ペーパーをパックし、ラップを上から巻きつける
- 30分~1時間程度放置して、レモン汁ペーパーを取り外す
- 流さずそのままの状態で、スポンジで軽くこすり洗いする
- 水で丁寧に流す
クエン酸もレモン汁も同じ「酸性」です。水垢汚れの原因である「アルカリ性」を分解し、落としてくれる効果があります。クエン酸水でパックしても効果が発揮できない場合は、レモン汁でパックしてみてください。より効果を実感できると思います。同じような方法でお酢を使用した方法もありますが、お酢はにおいが残るのであまりオススメできません。
クエン酸、レモン汁を使用するときの注意!
クエン酸、レモン汁は酸性のため、ご自宅のステンレスシンクによっては「酸焼け」してしまい黒く変色する可能性もあります。必ずクエン酸、レモン汁パックをした後は、水でよく洗い流してください。
水垢汚れを「削り落とす」掃除方法
クエン酸やレモン汁パックをしても取り除けなかった水垢汚れを落とす際にオススメなのが以下の方法です。研磨作用で水垢を削り落としていくので、場所によっては傷が入る可能性もありますので、使用する際には目立たない場所で傷が入らないかどうか確認してから使用しましょう。
アルミホイルで磨く
- アルミホイル
- 水
- 水垢汚れの気になる部分に水をかけて、軽く丸めてアルミホイルの表面(光っている面)でこすり磨きする
アルミホイルを使用する際は、必ず水で濡らしながら優しくこすり落としていきます。アルミホイルを水につけると金属イオンを出し、水垢汚れの原因のミネラルと結合することで汚れが落としやすくなります。
よくお掃除に使用されるメラミンスポンジやたわし類は細かな傷を作る可能性があるので、バスタブや鏡面加工された場所には使用しないほうが良いでしょう。意外ですが、アルミホイルと水を使用した方法のほうが、メラニンスポンジよりも細かい傷もつきにくく、水垢汚れをきれいに落とせるようです。
クエン酸と重曹でペースト磨きする
- クエン酸水(なければレモン汁)
- 重曹
- 歯ブラシ
- クエン酸小さじ3杯ほどを100mlの水で溶かして、クエン酸水を作る
- 重曹にクエン酸水を少量ずつ加えてペースト状にする
- 重曹ペーストを歯ブラシにつけて磨いていく
重曹の研磨剤効果とクエン酸の酸性効果で水垢よごれを緩めながら削り落とすことができます。クエン酸パックをした後に使用すれば、少し頑固な水垢よごれもきれいにすることができます。
より頑固な水垢を一発で落とす清掃方法!
ご自宅ですぐに手に入る材料やエコ洗剤でも落ちなかった頑固な水垢汚れは市販のクレンザ-を使用すると簡単に落ちます。ご紹介するクレンザーは水周り全般で使用することができるのでご自宅に1つストックされているといざというときに使用できるので便利です。
「ハイホーム」自然派クレンザーで水垢を掃除する
知る人ぞ知る「ハイホーム」は、家中のお掃除で使える「湯の花」生まれの自然派クレンザーです。価格も1000円以下で入手でき、少量つけて磨けば十分きれいになるので、長期目線で見てコストパフォーマンスに優れています。柔らかい素材のスポンジにつけて磨けば、水垢よごれをきれいに掃除することができます。
「茂木和也」の水垢洗剤で水垢を掃除する
弱酸性のクレンザーで、頑固な水垢汚れも落とすことができます。高価な洗剤ですが、秋田の温泉施設に付着した水垢汚れを落とすために作られた洗剤のため、これで落ちない水垢汚れはないというくらいきれいに落ちます。
鏡面加工や汚れ防止加工がされた箇所に使用するとコーティングが外れてツヤがなくなる可能性があるので使用場所には注意が必要です。
「ダイヤモンドパット」で水垢を掃除する
ダイヤモンドパットは以前は1000円以上する高価な掃除用具でしたが、現在は100均でも入手することができます。使用方法は簡単で水をつけながら優しく水垢汚れの気になる部分を磨いていきます。弱い力でとてもきれいになりますが、ダイヤモンドパットは固めのスポンジについているため、細かい部分や丸みを帯びた部分や蛇口等は掃除しにくいデメリットがあります。
それでも落ちない?!それ、「水垢」ではなく「湯垢」かも?!
キッチンの水道周りに付着している白い水垢っぽい汚れやお風呂の浴槽のザラつき、実は「水垢」ではなく、「湯垢」の可能性があります。「湯垢」は、水道水中のマグネシウムや人の皮脂汚れと石鹸の成分が混ざりあって固まったもので、アルカリ性の「水垢」汚れとは性質が異なります。だから一生懸命水垢汚れ対策のお掃除方法を使っても中々効果が出なかったりするんです!
キッチン周りの湯垢汚れには「アルカリ性食器洗剤」と「重曹」で掃除しよう!
キッチン周りの湯垢汚れは、水道水から出るミネラル成分と石鹸の成分が混ざった酸性の性質を持っています。食器用洗剤と重曹を1:1で混ぜ合わせたペーストを使用して湯垢汚れを落としていきます。
重曹には研磨効果があるため、湯垢汚れをきれいに落とすことができます。また、食器用洗剤を使用すれば、湯垢汚れだけでなくコンロ周りや換気扇汚れまで「ついでお掃除」ができるので一石二鳥です。
- アルカリ性洗剤
- 重曹
- 歯ブラシ
- 重曹にアルカリ性洗剤を1:1の割合で混ぜてペーストを作る
- 水垢汚れの気になる部分にペーストをつけた歯ブラシで磨く
- 水できれいに洗い流す
お風呂周りの湯垢汚れには「中性洗剤」と「重曹」で掃除しよう!
お風呂まわりの湯垢汚れは酸性の「皮脂汚れ」になります。この汚れには弱アルカリ性の「重曹」で掃除するのが適しています。
- 中性洗剤
- 重曹
- スポンジ
- 中性洗剤で軽く浴槽やお風呂用具を掃除する
- 普段張っているお湯の量に重曹1カップを溶かす
- お風呂用具をすべて湯船に入れて一晩放置する
- つけおきしたお風呂用具を取り出し、スポンジで軽くこすり落とす
水垢掃除の手間を省くコツ
せっかくきれいにしたのであれば、できるだけきれいな状態を保ちたいですよね。水滴を取り除き乾拭きする方法がベストではありますが、そうはいかないご家庭にオススメの水垢掃除の手間を省く方法をご紹介します。
コート剤でコーティングする
カー用品にも使用されているフッ素コーティング剤で水垢汚れのつきやすい場所をコーティングします。もともとフロントガラスにつく雨水を弾くためのものなので、とてもよく水を弾いてくれます。
浴槽やシンクにもそれぞれ専用のコーティング剤がありますので、そちらを使用してみてください。少し費用はかかりますが、水垢汚れを気にせず生活できるので掃除の時間を省きたい方にはオススメです。
汚れの性質に合わせて掃除方法を選択しましょう
いつの間にかついてしまった頑固な水垢汚れも適した洗剤を使用して時間をかければしっかり落とすことができます。汚れの性質が「アルカリ性」なのか「酸性」によるものなのかをしっかり見極めて洗剤を使い分けることもポイントです。それでも落ちなかった頑固すぎる水垢汚れは業者さんに頼んで落としてもらいましょう。