毎日使う洗面所。顔を洗ったり、歯を磨いたり、髪を乾かしたり。朝から晩まで使う頻度が多く、すぐに汚れが溜まってしまいます。そんな洗面所、どのようにお掃除していますか?
鏡に洗面ボウルに排水口、水垢や黒ずみやカビ…、お掃除する場所も多ければ、汚れの種類もさまざま。少し大変そうな洗面所も、汚れの性質を押さえてお掃除すれば簡単にキレイにすることができますよ!
洗面所の主な8つの汚れ
顔を洗ったり、歯を磨いたり、髪を乾かしたり。朝から晩まで大活躍の洗面所は、すぐに汚れが溜まってしまいます。しかも、白かったり黒かったりと汚れの種類もさまざま。
では、そんな種類豊富な汚れの正体をひとつひとつ見ていきましょう。
水垢
カルシウムやマグネシウムといった、水の中に含まれるミネラル成分が固まって付着したものです。
手垢などの皮脂汚れ
必ず触れる蛇口などには、手垢による皮脂汚れが付着しています。
石鹸カス
ハンドソープや洗顔料などが水の中の成分と反応し、さらにほこりが混じることで白い汚れとなり洗面台に付着したものです。
サビ
濡れたヘアピンなどをそのまま放置したことでサビが発生し、洗面台に付着したものです。
カビ
浴室も近い洗面所は、常に湿気があり、カビが繁殖しやすい環境です。
黒ずみ
カビやほこりが水垢や石鹸カスと混じって固まり、黒くなって洗面台に付着したものです。
ヌメリ
汚れを栄養に細菌が繁殖したもの。洗面台の排水口など、水が溜まりやすい場所にヌルヌルとしたものが発生します。
赤カビ
空気中や水の中の細菌が、汚れを栄養として繁殖したもの。洗面台の排水口まわりにピンク色の汚れが付着したものです。
場所別!洗面所の掃除方法
洗面所は、汚れの種類も多く、さらに汚れる場所もさまざま。鏡から、洗面ボウル、排水パイプと上から下まで汚れが溜まってしまいます。そんな、少し手ごわそうな洗面所ですが、汚れの性質を押さえてお掃除すれば簡単にキレイにすることができますよ!
お掃除のポイントは、汚れに合わせて「クエン酸」と「重曹」を使い分けること。
- アルカリ性の汚れである「水垢」・「石鹸カス」・「黒ずみ(水垢と石鹸カスにほこりが混じったもの)」などには酸性の性質を持つ「クエン酸」
- 酸性の汚れである「皮脂汚れ」・「カビ」・「サビ」などにはアルカリ性の性質を持つ「重曹」
このように、反対の性質をもつ溶剤を使用して中和することで、汚れを溶かしてキレイにすることができるのです。また、クエン酸や重曹は手肌や環境に優しい素材。小さなお子様やペットのいるご家庭でも安心してお掃除に使うことができる優れものです。
そんなクエン酸と重曹を使った洗面所のお掃除方法をわかりやすく場所別に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
キレイにお掃除して、今日からピカピカの洗面所を使いましょう!
早速、お掃除開始…の前に、お掃除の強力アイテムである「クエン酸スプレー」・「重曹スプレー」・「重曹ペースト」をそれぞれ準備しておきましょう。
【クエン酸スプレー】
水(またはぬるま湯)200mlにクエン酸小さじ1を溶かしてスプレーボトルに入れます。
【重曹スプレー】
水200mlに重曹小さじ2を溶かしてスプレーボトルに入れます。
【重曹ペースト】
トロトロの状態になるよう、重曹と水を3:1の割合で混ぜ合わせます。
これらの強力アイテムを汚れに合わせて使用していきます。
洗面所の「蛇口」の掃除方法
洗面所を使うときに必ず触る蛇口は手垢などの皮脂汚れがいっぱい。さらに濡れた手で触ったり、石鹸が飛び跳ねたりするので、水垢や石鹸カスも付着しています。酸性とアルカリ性の両方の汚れが付いている蛇口は、「重曹」と「クエン酸」の両方使いでキレイにしてしまいましょう!
- 重曹スプレー
- クエン酸スプレー
- メラミンスポンジ
- 布巾
- ゴム手袋
- 手垢などの皮脂汚れを落とすため、重曹スプレーを蛇口に満遍なく吹きかけます。汚れが気になるところには特にたっぷりと使いましょう。
- メラミンスポンジでこすり洗いします。傷をつける恐れがあるため、こすり過ぎには注意してください。
- 蛇口を水洗いして、汚れと重曹の成分を洗い流します。
- 次に、水垢や石鹸カスを落とすため、クエン酸スプレーを蛇口に満遍なく吹きかけます。
- メラミンスポンジでこすり洗いします。この時も、強くこすりすぎないよう注意してください。
- 蛇口を水洗いして、汚れとクエン酸の成分を洗い流します。
- 最後に、乾いた布巾で水気を拭き取って完了です。
水垢や皮脂で汚れた蛇口も、重曹とクエン酸を使えば簡単にピカピカに!
手が荒れてしまわないよう、お掃除する際は必ずゴム手袋を着用してください。
洗面所の「洗面ボウル」の掃除方法
洗面所の洗面ボウルは、水垢や黒ずみ、カビやサビとさまざまな汚れが付着しています。少しためらってしまいそうな洗面ボウルのお掃除ですが、付いているのは酸性とアルカリ性の汚れ。重曹とクエン酸を使えばしっかりキレイになりますよ!
- クエン酸スプレー
- 重曹ペースト
- メラミンスポンジ
- 歯ブラシ
- サランラップ
- 布巾
- ゴム手袋
- 水垢や黒ずみなどのアルカリ性の汚れを落とすため、洗面ボウルにクエン酸スプレーを吹きかけます。
- メラミンスポンジでこすり洗いします。汚れがひどい場合は、スプレーを塗布した後にサランラップでパックし、2~3分放置してから磨くと汚れが落ちやすくなります。
- オーバーフロー(水がこぼれないように洗面ボウルの上のほうについている小さな穴)についた黒ずみを歯ブラシで丁寧に磨き落とします。
- 水洗いし、乾いた布巾で水気を拭きます。
- 頑固なカビやサビなどには研磨力のある「重曹ペースト」を使用します。
- 歯ブラシに重曹ペーストをつけ、気になるカビやサビにつけて磨きます。汚れがひどい場合は、重曹ペーストを直接塗布した後にサランラップでパックし、しばらくおいてから磨くと落ちやすくなります。
- 水で汚れと重曹を洗い流して、乾いた布巾で水気を拭き取ったら完了です。
手ごわそうな洗面ボウルも、重曹とクエン酸でピカピカになりますよ!お掃除する際には、必ずゴム手袋を着用してください。
洗面所の「排水口」の掃除方法
排水口のヌメリやイヤな臭い。放置したままにすると、排水口がつまって水の流れが悪くなってしまう場合もあります。排水口の汚れは、「重曹」と「クエン酸」を使ってすっきりさせましょう!
- 重曹
- クエン酸水(水100mlにクエン酸小さじ1/2を溶かす)
- 歯ブラシ
- ゴム手袋
- 排水口に絡まった髪の毛など、大きなゴミを取り除きましょう。
- 排水口に粉のままの重曹をカップ1/2ほど振りかけます。
- 重曹の上から、クエン酸水を流し入れます。
- すぐに重曹とクエン酸が化学反応を起こし、炭酸ガスの泡がブクブクと発生します。この泡が汚れを落としてくれるので、そのまま5~20分ほど放置しましょう。
- 時間が経ったら、お湯で十分に流します。残った汚れを歯ブラシで磨き落として完了です。
重曹とクエン酸による炭酸ガスは二酸化炭素のため、有害ではありませんので安心してお掃除してくださいね。お掃除する際には、必ずゴム手袋を着用してください。
洗面所の「パイプ」の掃除方法
排水口に流れた髪の毛やゴミなどは、石鹸やヘアーワックス、クレンジングオイルなどに絡まって排水パイプにつまってしまう場合があります。イヤな臭いがしたり、水の流れが悪くなってしまうので、しっかりとお掃除しましょう。
「重曹」と「クエン酸」を使った排水口のお掃除(2-1参照)で、ほとんどの汚れを取り除くことができますが、それでも気になる臭いやつまりには、塩素系の排水パイプ用洗浄剤を使用しましょう。
- 塩素系の排水パイプ用洗浄剤(パイプユニッシュなど)
- ゴム手袋
- メガネやマスク
- 窓を開けたり換気扇を回して、しっかりと洗面所の換気をします。
- メガネやマスク、ゴム手袋を着用します。
- 排水パイプの内側に洗浄剤をかけます。使用量はお使いの製品の表示に従ってください。
- 所定の時間をおいてから、洗浄剤と汚れを水で十分に流して完了です。
洗面ボウルの材質によって、塩素系の排水パイプ用洗浄剤が使用できない場合があります。取扱説明書などで事前に確認しておきましょう。また、有毒ガスが発生して危険なため、他の洗剤や薬剤と混ぜて使用しないよう注意してください。
洗面所の「鏡」の掃除方法
水垢や飛び跳ねた石鹸カスで白くうろこ状に汚れた鏡。アルカリ性であるこれらの汚れは「クエン酸」ですっきりと落としていきましょう!
- クエン酸スプレー
- 歯ブラシ
- サランラップ
- 布巾
- マイクロファイバークロス(なければ布巾でも)
- ゴム手袋
- クエン酸スプレーを鏡全体に吹きつけ、そのまま15分程放置します。汚れがひどい場合は、クエン酸スプレーを吹き付けた上からサランラップでパックし、1時間ほど置くと汚れが落ちやすくなります。
- 細かい箇所の汚れは歯ブラシを使って磨き落とします。
- 固く絞った布巾で水拭きし、最後にマイクロファイバークロス(または布巾)でキレイに水気を拭き取ったら完了です。
水気が残っていると新たな水垢となってしまうので、乾いたマイクロファイバークロスでしっかりと拭き取りましょう。
お掃除は「上から下へ」が基本ですが、鏡をキレイにしてから洗面ボウルなどのお掃除をすると、鏡に水が跳ねて二度手間になってしまう場合があります。そのため、鏡は、水回りのお掃除を済ませてから取り掛かることをオススメします。お掃除をする際は、手が荒れてしまわないよう必ずゴム手袋を着用してください。
洗面所の「収納棚(洗面台下)」の掃除方法
洗面台下の収納棚には、生活用品のストックやお掃除用品がいっぱい。必要なときに扉を開けるくらいで、お掃除する頻度が少なくなってしまいがちです。しかし、湿気の多い洗面台の下はカビの溜まりやすい場所。「重曹」を使ってしっかりキレイにしてしましょう!
- 重曹スプレー(または粉状の重曹)
- 歯ブラシ
- 雑巾
- ゴム手袋
- 収納棚の中に入っている物をすべて取り出します。
- 重曹スプレーを吹きつけ、濡れ雑巾で拭き掃除します。カビが発生している場合は、カビに粉状の重曹を少量ふりかけて、歯ブラシで軽くこすり落とします。
- 固く絞った雑巾で水拭きし、重曹を拭き取ります。
- 最後に乾いた雑巾で水気を拭き取り、扉を開けてしっかり乾燥させたら、取り出したものを元に戻して完了です。
カビに粉状の重曹を振りかけてお掃除する場合、重曹の量が多すぎたり、力を入れてこすると収納棚を傷つけてしまう可能性があるので注意してください。また、収納は全体の70%程度に抑えるとお掃除しやすくなりますよ。お掃除する際は、必ずゴム手袋を着用するようにしてください。
洗面所の「床」の掃除方法
髪の毛が落ちていたり水や洗顔料が飛び散っていたりと、汚れが溜まりやすい床。また、お風呂場が近く常に湿気が高い状態のため、カビが繁殖してしまう場合もあります。ほこりやゴミは「フロアワイパー」で、カビは「重曹」でキレイにしてしまいましょう!
- フロアワイパー(ドライシート、ウェットシート)
- 重曹スプレー(または粉状の重曹)
- 掃除機
- 歯ブラシ
- 雑巾
- ゴム手袋
- フロアワイパーにドライシートを取り付け、床全体を拭き掃除します。取り切れなかったゴミは掃除機で吸い取りましょう。
- フロアワイパーにウェットシートを取り付け、仕上げ拭きすれば基本の床掃除は完了です。ウェットシートが無い場合は、かたく絞った雑巾で水拭きしてください。
- 床にカビが発生している場合は、カビに重曹スプレーを吹きつけて雑巾で拭き取ります。しぶといカビには粉状の重曹を少量振りかけ、歯ブラシでこすって取り除きましょう。
- カビが取れたら、かたく絞った雑巾で水拭きし、重曹を拭き取ります。最後に乾拭きして完了です。
カビに粉状の重曹を振りかけてお掃除する場合、重曹の量が多すぎたり、力を入れてこすると床を傷つけてしまう可能性があるので注意してください。お掃除をする際は、必ずゴム手袋を着用しましょう。
洗面所を汚れにくくする方法
ピカピカな鏡や洗面ボウルは使っていてとても気持ちのよいもの。せっかく洗面所のお掃除をしたら、なるべくキレイをキープしましょう!
汚れにくくするコツは、「汚れをすぐに拭き取る」こと。
忙しい毎日の中で、ついつい後回しにしてしまいがちですが、ついてすぐの汚れならサッと拭き取るだけでキレイにすることができます。我が家は、汚れや使い終わったときに水気をすぐに拭き取れるよう、洗面台のそばにお掃除用として小さめのタオルを置いています。気づいたときにすぐ拭き取れるので便利ですよ!
汚れを溜めない習慣をつけて、キレイな洗面所を保ちましょう!
洗面所は週に1回の掃除でピカピカに
手や顔を洗ったり、歯を磨いたり、髪を乾かしたり。家族みんなが朝から晩まで頻繁に使う洗面所はとても汚れが溜まりやすい場所です。キレイな状態をキープするために、少なくても週に1回のペースでお掃除するようにしましょう。
また、汚れたらすぐに拭く、使用後に軽く水気を拭きとるといったように、普段から汚れをためこまない習慣をつけることも大切です。
重曹やクエン酸でお掃除してもどうしてもキレイにならない頑固な汚れがある場合や、忙しくてなかなかお掃除することができない場合は、ハウスクリーニング業者にお願いするのもオススメです。プロの技術によって洗面所のすみずみまでキレイにしてもらうことができますよ。
ピカピカの洗面所で気持ちよく一日をはじめましょう!