お部屋のインテリアの中で、一番難しいのが空間の飾り方だと思います。片付けてすっきりさせると、逆にあっさりしすぎてなんとなく間が抜けてしまう、なんてことありますよね。そんな時、活躍するのがモビール!天井から吊り下げるので、視界に入りやすく、何もない空間を上手に彩ってくれます。風や光などの自然の動きを視覚的に感じることもできますね。今回は可愛いモビールの作り方とその事例集をご紹介していきます。
モビールとは
モビールの歴史
モビールはデンマークで古くから室内装飾品として用いられてきました。
1932年にアメリカのアレクサンダー・カルダーが、動く抽象画として発表し、広く世に知られるようになりました。
<写真はカルダー氏とモビール>
モビールは紙やプラスチックのような軽い素材を、糸や棒で吊るし、特定の位置でバランスを取って安定するようにしたものです。
一箇所で吊られているのでくるくると動きやすく、風に揺られて形を変えるのを見るのも楽しいです。
赤ちゃんの目や脳の発達を促すため、ベビーベッドの上などに飾られることは多いです。
それに加え、最近ではリビングなどの装飾としても注目を集めています。
モビールの飾り方
影を楽しむ、そして動きを楽しむ、という2つの大きなモビールの楽しみ方から、よく日の当たる窓のある部屋の天井から吊るすのがよいでしょう。
影を楽しむためには、白や淡い色の壁色の部屋に飾るのが適しています。
あまり強い風が当たる場所よりも、少し空気の流れがある程度の場所を選ぶとモビールの動きが楽しめます。
モビールの種類と作り方
モビールには、パーツを吊るすためのベースとなる形が何種類かあります。
今回は、そのタイプ毎に作り方と作品事例のアイデアを順にご紹介していきます。 作り方を紹介した動画も掲載していますので、挑戦してみたい方はぜひチャレンジしてみてください。
リングを使って吊り下げる
丸いモチーフをつなげて
リングを使ってモビールを作る方法は、刺繍枠など身近な材料を使って手軽に作れるので、人気の方法です。
この作品は、カラフルなフェルトを切って丸い形のモチーフを作り、縦に7個つなげて縫いつけ、それを等間隔に糸で刺繍枠に結び付けて作っています。
非常に簡単に作ることができ、ベビールームや子ども部屋に最適な楽しいデザインになっています。
風が吹いてくるくる回ると、丸いモチーフがひらひらとなり、とても楽しいモビールです。
紐にビーズを通して楽しい雰囲気に
同じように丸いモチーフをつないだデザインですが、色合いや柄が違うとずいぶん雰囲気が変わりますね。
色々な色と柄のデザインペーパーを丸く切って、中表に貼り合わせ、その間に紐を通しています。
ベースの輪の材質はわかりませんが、赤にペイントし、輪の上の紐には赤いビーズを通しています。
全体的には赤を基調としたカラフルでにぎやかな楽しいイメージになっていますね。
やはり子供部屋に合いそうなモビールです。
同じデザインでも黒やグレーなどモノクロの丸モチーフをつなげれば、大人っぽいイメージになりますよ。
木枠をゴールドやシルバーにペイントし、紐をチェーンにしたら、とてもゴージャスで大人の寝室にも似合うモビールになりそうです。
四角いモチーフで男子部屋に
これも同じ作りですが、丸ではなく四角いモチーフを吊るしています。
青・白・グリーンの3色のモチーフをたくさん吊るして、男の子の部屋をイメージさせる、さわやかなモビールになっています。
リボンをたくさん結び付けよう
リングに同じ長さに切ったたくさんのリボンを結び付けています。
優しいピンクを基調として、かわいらしい印象になっていますね。
好きな色やお部屋のイメージカラーで作るといいですね。
カラフルなリボンで作っても、楽しい作品ができそうです。
オーナメントに色を付けて
リングにパステルカラーのオーナメントをたくさん吊るしています。とっても素敵な色合いですね。
風に吹かれてオーナメント同士がぶつかると、どんな音色を立てるのでしょう?
音でも楽しめるモビールです。
<材料>
クラフト用リング(金属製)
透明オーナメント
アクリル絵の具
クラフトロープ(白)
はさみ
グルーガン
透明のボールオーナメントの中に好きな色のアクリル絵の具を数滴垂らし、ぐるぐると回しながら内側の表面に絵の具を馴染ませて色を着けたそうです。
あとはキャップが外れないようグルーガンでとめ、紐で吊るしたら完成!
リングはクラフトロープで巻き、ナチュラルな雰囲気に仕上げています。
柳のリースに吊るして
フェルトで作ったカラフルな鳥や葉を、太めのリボンで柳のリースから吊るしています。
ナチュラルなかわいさが、シンプルナチュラルテイストのお部屋に良く合いそうです。
大小のリングを2つ使って
大小の刺繍枠を上下に取り付け、それぞれのリングに端切れで作った鳥を留まらせています。
天井から吊るすのにはテグスを使っているようです。
丈夫だけど透明で見えにくいので、まるでリングと鳥が空中に浮いているようですね。
人気のモチーフ<気球>
気球は手作りモビールでもよく見かける人気のモチーフです。
空の高く上がっていく姿が、モビールのイメージに合うのでしょうね。
この作品は、カラフルなフェルト生地を縫い合わせて、中に綿を詰め、立体的な気球を作って吊るしています。
他にも、厚紙を貼り合わせて作った気球のモビールなども人気ですよ。
細長い形をたくさん作ってミシンで縫い合わせています。
ミシンが得意な人ならささっと出来そうですね。
雨雲だけど楽しい雰囲気♪
細長い形をたくさん作ってミシンで縫い合わせています。
ミシンが得意な人ならささっと出来そうですね。
雨雲だけど楽しい雰囲気♪
雲、月、星など、空をイメージするモチーフは、気球と並んでモビールの大人気モチーフです。
このモビールは、大きな雲から雨が降っている様子を表しています。
刺繍枠のリングから、雨粒に見立てたガラス玉を紐で吊るしています。
ガラス玉は、落ちないように一つ一つかぎ針編みで紐を袋状に編んで吊るしているんですよ。
少し細かい作業ですが、慣れてしまえば単純な編み方なので、すぐできるようになると思います。
大きなモチーフから吊り下げる
こんな風に大きなフェルトの雲のモチーフから、カラフルな雨粒を吊るしても楽しいですね。
風が吹くと、雲と一緒に雨粒がゆらゆらと揺れる様子が目に浮かびますね。
さまざまな大きさの白い雲を紙で切り抜き、モビールにしています。
同じ形、同じ大きさの雲を何枚か切り抜き、半分に折って背中合わせに貼り合わせると、立体的な雲ができます。
爽やかなブルーグリーンの壁紙に、真っ白な雲のモビールがよく映えていますね。
ふわふわの雲を空に浮かべよう
綿で作ったふわっふわの雲から折り紙などの色紙で作ったカラフルな雨粒をたらせば、雨雲モビールの完成です。
雲のリアル感がいいですね。雨粒がはらはらと風にはためく姿もかわいらしそうです。
ユニークな形のモビール
ユニークな形を重ねたモビールです。
厚紙やクリアファイルなどのプラスチック素材で作れそうですね。
グラデーションカラーにしているので、動きがあり、面白いデザインに仕上がっています。
グレーの壁に明るい黄色がよく映えています。
どんな影ができるのかな、と想像してしまいますね。
一つ一つが独立して回転するようにつなぐと、より動きが面白くなると思います。
ジオメトリックボールのモビール
ユニークな幾何学的な形をしたボールをたくさん作り、吊るして作るモビールです。
折り紙でも作れそうですね。
とても不思議な形をしていますが、作り方は結構単純です。
長方形の紙を三角に折っていき、最後のりで留めて1つのパーツを作ります。
それを背中合わせに張り合わせれば、ボールの出来上がりです。
詳しい作り方は、動画で説明されています。
クロスさせた木の棒から吊り下げる
星のモビール
木の角棒を好みの長さにカットし、クロスさせてベースを作っています。
そして星型にカットした紙で作ったモチーフをつけた紐を吊るして作ったモビールです。
少しラメの入ったグレーと白の厚紙で、大小2サイズの星を作っています。
大小の星を交互に並べ、色も不規則に並べると動きのある感じが出ます。
星の裏に紐を通し、両面テープを貼ったら、同じ星のモチーフを中表に張り合わせます。
ベースの角材は、クロスに交差させ、ヒートンでネジ止めします。
角材に等間隔に星のモチーフを吊るしたら、モビールの完成です。
和のモビール
なんとお箸をベースの角材として使用しています!
お箸を交差して固定したら、あとは様々な和紙折り紙で折った折鶴を紐で吊るしています。
なんとも和の雰囲気が素敵な折鶴モビールですね。
外国からのお客様がある時や、海外へ出かける際の御土産などにも良いでしょう。
ホームステイなどで、千代紙をたくさん持って行って、一緒に作ったら喜ばれるでしょう。
羊毛フェルトのモビール
木の枝をクロスに交差させ、羊毛フェルトで作ったボールをたくさんぶらさげたかわいらしいモビールです。
2番目の作品は、病院の小児科病棟にかけられているそうで、赤ちゃんや子供達に喜ばれている作品です。
間にビーズやハリネズミのモチーフなどを入れて、楽しい雰囲気になっていますね。
病院内だと自然の風はあまり来ないかもしれませんが、エアコンの風でゆらゆらするところに吊るすのもいいかもしれませんね。
木の枝から吊り下げる
シーグラスと流木のモビール
シーグラスとは、ビーチや湖畔で見つかるガラスの破片のことです。
波に揉まれて角がとれ、曇りガラスのような美しいガラス片になるので、飾りやアクセサリーとして愛用されています。
木の枝も良い雰囲気を出していて、大海原を旅してきた様子が目に浮かぶような、なんだか大きなゆったりした気持ちになるモビールです。
きっと風に吹かれてカランカランと良い音が鳴るんでしょうね。
室内も良いですが、ベランダやポーチなどがあるお家でしたら、外に飾るのも良いですね。
木の枝をペイントして
木の枝を白とピンクにペイントして、やわらかいイメージになっています。
フェルトで作った太陽や雲のモチーフもかわいらしいですね。
その他にも、フラッグガーランドやポンポンが付いて、楽しいモビールになっています。
子ども部屋が似合いますね。
春のイメージで
枝を真っ白にペイントし、色んなピンク色の蝶のモチーフを吊るしています。
淡いピンクの色が桜をイメージさせ、春らしいモビールになっていますね。
風に揺れるとひらひらと蝶が舞うようなイメージでかわいらしいことと思います。
アイロンビーズのモビール
アイロンビーズで小さなハートのモチーフを作り、木の枝から吊るしています。
木の枝を3本使い、3段の高さに作っているところが面白いですね。
アイロンビーズなら色々な色や形が作れますから、イニシャルを入れて子ども部屋に飾ったり、幾何学的な形のモチーフを作ってリビングに飾ったりと、幅の広い作品が作れそうですね。
止まり木モビール
こちらの作品も3本の木の枝を高さを変えて3段に設置し、そこに布地で作った小鳥を止まらせています。
ひらひらという動きではなく、ゆったりと枝が回転するような動きが見られるのではないかと思います。
部屋のインテリアとしてかわいらしいですよね。観葉植物の近くに飾ったら良いアクセントになります。
千代紙でお正月の飾りとしても
細い小枝から千代紙で作った星をたくさん吊るしています。
小枝の間から折鶴がのぞいているのがかわいらしいです。
全体的に赤系の千代紙で作っているので、かわいらしく、お正月やひな祭りの飾りとしても良さそうです。
星に番号が付いていますが、いっそ31まで作り、カレンダーのようにして使ってもいいですね。
モノトーンクリスマスツリー
1本の枝にモノトーンの模様のある紙で作ったツリーを吊るしています。
色々な柄があるところがいいですね。
シックな色合いなので、クリスマスが終わってからも、飾れるデザインだと思います。
このように同じ形を3枚作って、背中合わせにのりで貼り合わせてツリーのモチーフを作っています。
ワイヤーから吊り下げる
ハートのモビール
大きさや重さが違うモチーフを両極に吊るし、バランスを取って振り子のようにゆれる姿が楽しいモビールです。
モビールというとまず思い浮かべるのがこのスタイル!という人も多いかもしれませんね。
違う色の厚紙をハートの形に切った物を4枚作り、背中合わせに張り合わせてモチーフを作ります。
針金を好きな長さに切り、端をやっとこかペンチで丸めます。
もしアクセサリー作りなどに便利な丸やっとこを持っていれば、きれいに丸めることができますが、家にあるペンチで大丈夫です。
針金の丸めた部分に糸でモチーフを吊るします。
真ん中辺りに糸を付けます。
吊り下げてみて、糸を動かしながらバランスの取れる位置を探します。
バランスの取れる位置が見つかったら、その位置で動かないよう糸をテープやグルーガンで固定します。
組み合わせを考えながら糸の長さを決め、もう1つのモチーフも取り付けます。
吊り下げてみて、バランスの取れる位置で糸を固定したら完成です。
ゆらゆら揺れる動きが滑稽で楽しいので、モチーフを工夫して面白い作品を作ってみましょう。
つかまえられないねずみ!
黒い厚紙でねことねずみのモチーフを作っています。
ねこがねずみを追いかけている格好ですが、ゆらゆら追いかけても絶対に追いつかず、つかまえられないのが滑稽で見ていて楽しいモビールです。
糸もモチーフも黒で統一されているので、シンプルですっきりした印象で、どこの部屋でも合いそうですね。
家族の集うダイニングルームなどに飾っても良さそうです。
カラフルきのこのモビール
カラフルなきのこの絵を印刷したものをモチーフとして吊るしています。
針金はダイソーで買った白い物を使っていますが、マステを巻いてカラフルにしていますね。
糸も色んな色を使い、カラフルで明るい印象の楽しいモビールの出来上がりです!
子ども部屋というよりは、ポップで元気な若者の部屋に似合いそうです。
モノトーン切り絵モビール
黒い紙でお花の切り絵を作り、吊るしています。
単純なデザインですが、はっきりした切り絵が白い壁に映えてとてもきれいですね。
全部同じモチーフを吊るす時は、大きさを変えると動きが出ていいですね。
影が壁に映るとキレイだろうなぁ、と想像するのも楽しいモビールです。
大人の集うリビングやダイニングにぜひ飾りたいですね。
幾何学模様を作る
ストローモビール
ストローで作る幾何学模様のモビールは最近とても人気のデザインです。
ストローの中に紐や糸を通して形を作っていきます。
見るも不可解な形ですが、作るのはそんなに複雑ではありません。
ユニークなモビールができますよ。
こんな形をたくさん作って、つなげて作ります。
詳しい作り方は、ぜひ動画を参考にしてください。
黒一色で作ると洗練されたイメージで素敵ですね。
まるで美術館にいるような気分になります。
メタリックカラーも格好いいです。
スプレーペイントを使って、好きな色のストローを作ってもいいですね。
ストローの長さを長くすれば、大きなモチーフが出来ますので、工夫して楽しいデザインのモチーフを作ってみましょう。
刺繍枠でも幾何学模様を
大きさの違う3種類の刺繍枠をゴールドにペイントし、縦に3つ並べて吊るしています。
材料はこれだけです。
・刺繍枠3つ
・ペイント
・紐
刺繍枠は内枠と外枠の二重構造になっているので、それを利用して内枠を外枠と交差させて幾何学モチーフを作っています。
単純ですが面白いモチーフですよね。
大人っぽい部屋に似合いそうです。
自分の部屋に合うモビールを作ろう
今回はモビールの作り方と用途のご紹介をしました。
モビールが1つあるだけで、風や光をより美しく感じることができるようになると思います。
これから暖かくなり、風が心地よく感じられる季節です。
ぜひお部屋に合ったモビールを作って、お部屋の中でも風や光を楽しんでみませんか。