高いところに手が届かなかったり、キレイにしたつもりでも拭き跡が残ってしまったり。さらに内側と外側もある…。
窓掃除ってなかなか大変ですよね。汚れが気になっていてもつい後回しにしてしまいがちです。
でも、窓がピカピカだとやっぱり気持ちが良いもの。
窓の汚れは、その性質に合わせてお掃除すれば簡単にキレイになりますよ!早速お掃除して、ピカピカにしてしまいましょう!
窓ガラスが汚れる8つの原因
室内のほこり
室内の空気中に漂っているほこりが窓に付着して汚れてしまいます。
手垢などの皮脂汚れ
窓は頻繁に開け閉めするため、窓に手垢などの皮脂汚れが付きやすくなります。とくに、小さなお子様がいるご家庭では、お子様が窓のあちこちを触ったり汚れた手で触れたりすることで、その分汚れてしまうことも。
タバコのヤニ
タバコを吸っている人のいるご家庭では、タバコに含まれるヤニが少しずつ窓に付着して汚れてしまいます。
油汚れ
キッチンで使用した油は、熱によって水分と一緒に蒸発し、霧状になって部屋中を舞います。その霧状になった油が、窓に付着することでしぶいとい油汚れとなってしまいます。
水垢
雨水によって、窓ガラスの外側に水垢が付着してしまいます。
砂や土埃
土砂は毎日風によって運ばれ、窓ガラスの外側に付着して汚れてしまいます。
花粉や黄砂
季節によって多く散布される花粉や黄砂が、風に乗って運ばれ窓ガラスの外側に付着してしまいます。
排気ガス
道路が近い場合や、交通量の多い場所が近くにある場合、排気ガスのススによって窓が汚れてしまうことがあります。
窓ガラスの汚れの原因は主に8つ。その中で、(室内のほこり)~(油汚れ)までが窓ガラスの「内側」に付きやすい汚れ。そして、(水垢)~(排気ガス)までが「外側」に付きやすい汚れです。
同じようにみえる汚れでも、成分が異なる内側と外側の汚れ。この成分の違いに着目してお掃除することが、効率よくキレイにするポイントです。
窓の掃除方法
では、効率よく掃除するための具体的な方法を見ていきましょう。
まず、窓の内側が汚れる主な原因は、ほこり、手垢、タバコのヤニ、油汚れ。これらは、大きく分けると「酸性」の汚れです。酸性の汚れをキレイにするためには、「弱アルカリ性」の性質を持った洗剤や溶剤で中和し、溶かして落とす方法が効果的。そこで、「重曹」が効果を発揮します。
一方、窓の外側が汚れる主な原因は、水垢、土砂、花粉や黄砂、排気ガスといった「アルカリ性」の汚れ。アルカリ性の汚れを落とすためには、「弱酸性」の溶剤である「クエン酸」が効果的です。
重曹やクエン酸を使うポイントは、環境や手肌にやさしいナチュラル素材であること。小さなお子様がペタペタと触ったり、ペットが舐めたりしてしまうこともある窓。そんな場合でも、重曹やクエン酸なら汚れをしっかり落とし、かつ、安心してお掃除することができるのです!
また、窓のお掃除をする際に見逃せないのが、網戸やサッシ。窓ガラスと同様、とても汚れが溜まりやすい場所です。窓ガラスも網戸もサッシも、まるごとお掃除してしまいましょう!
窓ガラス「内側」の掃除方法
窓ガラス内側の汚れは、「重曹」を使ってすっきりとナチュラルクリーニングしましょう。
- 重曹
- スプレーボトル
- スポンジ
- 新聞紙
- 雑巾
- 乾いた布(タオルのように毛羽立っていないもの。マイクロファイバークロスがオススメ)
- ゴム手袋
- 汚れ落としの強力アイテム「重曹スプレー」を作ります。
- スプレーボトルに水(またはぬるま湯)100mlと重曹小さじ1の割合で入れ、しっかり溶かしたらできあがりです。重曹は、水の温度が高い方が溶けやすい
ので、ぬるま湯を使うことをオススメします。 - 床に新聞紙を敷きます。重曹が付着すると、フローリングを傷つけたり、畳や天然ラグを変色させてしまう可能性があるので、新聞紙でしっかりとカバーし
ましょう。 - 窓ガラスの内側に重曹スプレーを振りかけます。汚れがひどい場合は、スポンジでこすり洗いしましょう。
- かたく絞った雑巾で水拭きし、窓の汚れと重曹水をキレイに拭き取ります。
- 最後に、毛羽立ちの少ないマイクロファイバークロスなどで乾拭きしたら完了です。拭き跡が残らないよう、仕上げの乾拭きは鉄則!!
重曹の成分が残ってしまうと窓ガラスに白い筋が付いてしまうので、水拭きする際にしっかり拭き取ってください。また、アルミ製品に重曹を使用すると、黒く変色したり腐敗してしまう可能性があるので、アルミサッシには付着しないように注意してください。
手が荒れてしまわないよう、お掃除する際はゴム手袋を着用しましょう。
窓ガラス「外側」の掃除方法
窓ガラス外側の主な汚れは、水垢などのアルカリ性のもの。そこで、「クエン酸」を使ってすっきりナチュラルクリーニングしましょう。
- クエン酸
- スプレーボトル
- 重曹スプレー(汚れがひどい場合)
- スクイジー(雑巾で代用可)
- 乾いた布(タオルのように毛羽立っていないもの。マイクロファイバークロスがオススメ)
- ゴム手袋
- 汚れ落としの強力アイテム「クエン酸スプレー」を作ります。
- スプレーボトルに水100mlとクエン酸小さじ1の割合で入れ、しっかり溶かしてできあがりです。
- 窓ガラスの外側にクエン酸スプレーを吹きかけます。
- スクイジーを使って、上から下へ水切りします。スクイジーがない場合は、雑巾で水拭きし、汚れとクエン酸をキレイに拭き取ってください。
- 最後に、毛羽立ちの少ないマイクロファイバークロスなどで乾拭きしたら完了です。拭き跡が残らないよう、仕上げの乾拭きは鉄則!!
アルミは酸に弱く、サビの原因ともなりますので、アルミサッシにはクエン酸が付着しないよう注意してください。また、お掃除する際は、ゴム手袋を着用しましょう。
汚れがひどい場合や汚れの種類が判断付かない場合などは、2-1(窓ガラス「内側」の掃除方法)と同様、先に重曹スプレーでお掃除をしてから、クエン酸スプレーを使とよりキレイにすることができますよ!
ところで、スクイジーって?
スクイジーとは、窓ガラス掃除用のゴム製ワイパーのこと。T字型が一般的な形状で、コンパクトに収納できるI字型のものや高いところのお掃除もできる柄の長いものなど、さまざまな種類があります。100円ショップやホームセンターなどで購入できるので、使いやすいものをチェックしてみてくださいね。
スクイジーを上手に使うポイントは、「窓の左側から、上から下へと一気に水をきること」、「窓に対して少し斜めにして使うこと」です。
コツをつかめばとても簡単。窓掃除の必須アイテムになりますよ!
窓ガラス「新聞紙」を使った掃除方法
汚れが少ない場合は、「新聞紙」を使ってキレイにすることができます。水と新聞紙しか使わないのでとても簡単。
小さなお子様やペットがいても安心の掃除方法です。
- 新聞紙
- バケツ
- 水
- バケツに水を入れ、丸めた新聞紙を浸します。
- 濡らした新聞紙で窓を拭きます。
- 窓の水分が乾かないうちに乾いた新聞紙で、乾拭きして完了です。
新聞紙と水のみのとってもエコな掃除術。新聞紙に使われているインクが油分や手垢などの汚れを分解してキレイにしてくれるのです。さらに、インクには窓ガラスのツヤを出したり、曇りにくくするといったうれしい効果も。
「網戸」の掃除方法
お部屋の換気に大活躍の網戸。しかし、風が吹くたびにほこりやゴミが付着するため、お掃除しないとドンドン汚れが溜まってしまいます。また、網戸が汚れていると、窓ガラスにもその汚れが付着してしまうことに…。
よく見ると網目にゴミが絡まっていたりして少し手ごわそうですが、しっかりお掃除してキレイにしてしまいましょう。
- フロアワイパー(クイックルワイパーなど)
- 立体吸着ウェットシート
【汚れがひどい場合】
- 重曹スプレー
- メラミンスポンジ
- バケツ
- 掃除機
- 雑巾2枚(水拭き用・乾拭き用)
- ゴム手袋
- 使いやすくするため、フロアワイパーの柄を短くセットします。
- 立体吸着ウェットシートを取り付けて、内側の網戸からお掃除スタート。上下左右に滑らせて、ほこりやゴミをからめとります。
- 外側も同様にお掃除して完了です。
【汚れがひどい場合】
- 網戸の内側から、全体に満遍なく重曹スプレーを吹きかけます。
- 汚れを浮かせるため、そのまま10分程度放置します。
- 使いやすくちぎったメラミンスポンジを水で濡らし、網戸の内側全体を上から下へやさしくこすります。終わったら、左から右へと吹き上げましょう。メラミン
スポンジが汚れたら、その都度洗ってくださいね。 - 網戸の外側は、重曹水を含ませた雑巾を当てて重曹を染み込ませます。
- 汚れを浮かせるため、そのまま10分程度放置します。
- ⑥同様、水で濡らしたメラミンスポンジで、上から下へ、左から下へとやさしくこすります。
- 網戸の内側と外側を乾拭きします。
- 床に落ちたゴミやほこりを掃除機でキレイに吸い取ったら完了です。
汚れの少ない内側からお掃除するのが網戸掃除のポイント。網戸が壊れないよう、力を入れすぎずにやさしくお掃除しましょう。
また、アルミ製品に重曹を使用すると、黒く変色したり腐敗してしまう可能性があるので、アルミ製のサッシを使用している場合は、付着しないように注意が必要です。
お掃除する際はゴム手袋を使用してくださいね。
「サッシ」の掃除方法
見落としがちなサッシも汚れが溜まりやすい場所です。雨による湿気や冬の時期の結露などによってカビが発生している場合もあります。しっかりお掃除してキレイにしてしまいましょう。
- 刷毛ブラシ または 歯ブラシ
- 楊枝
- 掃除機
- スポンジ
- カッター
- 雑巾2枚(水拭き用・乾拭き用)
- ゴム手袋
【黒カビが発生している場合】
- 重曹
- クエン酸
- 水の入ったスプレーボトル
- サッシは乾いた状態でお掃除してください。濡れている場合は、ドライヤーなどを使用して乾かしておきましょう。
- サッシ掃除の強力アイテム、「マンゴースポンジ」を作ります。スポンジに縦横の切り込みを入れれば完成です。
- 刷毛ブラシや歯ブラシを使ってサッシに溜まった汚れをかき集めます。隙間に汚れが溜まっている場合は、楊枝を使ってかき出しましょう。
- ほこりやゴミを掃除機で吸い取ります。
- サッシに少量の水を流して、マンゴースポンジでこすります。水が流せない場合な、マンゴースポンジを水で濡らし、かたく絞ってこすり洗いしましょう。雑巾で乾拭きし、汚れと水気をキレイに拭き取ったら完了です。
【カビが発生している場合】
- 粉状の重曹とクエン酸を1:1の割合で混ぜ合わせます。
- カビが発生している部分に、混ぜ合わせた粉を振りかけます。
- ⑧の上から、スプレーで水を吹きかけます。すぐにシュワシュワと泡が発生してくるので、そのまま30分くらい放置します。
- かたく絞った雑巾で水拭きし、汚れと溶剤を拭き取り、最後に乾拭きしたら完了です。
「重曹+クエン酸」でも落ちない頑固なカビには、市販のカビ取り剤を使用しください。また、重曹やクエン酸は、アルミを黒く変色させたり、サビの原因となる場合があるので、アルミ製のサッシには使用しないように注意してください。お掃除する際は、ゴム手袋するようにしましょう。
窓ガラスを掃除する上での注意点
窓ガラスをよりキレイに、より効率よくお掃除するために、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
窓ガラスは一枚ずつ、外側から掃除
窓ガラスをお掃除する際は、「1枚ずつ」が鉄則です。重曹スプレーなどの溶剤や掃除用洗剤をすべての窓に最初からつけてしまうと、拭き取る前に乾いてしまい、ガラスに重曹や洗剤の跡が残ってしまいます。窓ガラス掃除は、1枚ずつスプレーして、乾く前に手早く済ませましょう。
また、汚れのひどい窓ガラスの外側からキレイにした方が、内側に付着した汚れが見えやすくなります。窓ガラスは外側→内側の順番でお掃除することをオススメします。
網戸→窓ガラスの順で掃除
お掃除は、網戸から取り掛かりましょう。窓ガラスからお掃除してしまうと、網戸の汚れが窓ガラスに付着してしまう場合があり、二度手間になってしまいます。
ジメジメする日はお掃除日和
梅雨のようにジメジメした時期や、湿度の高いくもりの日、小雨の日は窓のお掃除にぴったり。
晴れて空気が乾燥していると、窓ガラスの表面の汚れも乾いて落ちにくくなってしまいます。さらに、窓にスプレーした重曹などの溶剤も乾きやすくなり、拭き跡が残りやすくなってしまうのです。
ポイントは湿度。湿度が高いと、付着した汚れが浮き上がって落としやすくなります。ジメジメした日は絶好の窓掃除日和ですよ!
窓ガラスを汚れにくくする方法
汚れがつきやすい窓ガラスをキレイに保つためには、こまめにお掃除することが大切。でも、わかってはいるものの、日々の忙しさからそこまで手が回らないことも。
そんなときは、「柔軟剤」を使って汚れをつきにくくしてしまいましょう!
- 雑巾2枚
- 柔軟剤
- バケツ
- 水
- ゴム手袋
- 乾いた雑巾で窓ガラスの汚れを拭き取ります。
- バケツに水と柔軟剤を100:1の割合で入れ混ぜ合わせます。分量はだいたいでOK。
- 雑巾を②の柔軟剤液に浸し、かたく絞ります。
- ③の雑巾で窓ガラスを拭いたら完了です。
柔軟剤には、静電気を押さえ、汚れが付着するのを防止する作用があります。窓ガラスを柔軟剤でコーティングして、キレイを長持ちさせましょう。
まとめ:窓のお掃除は「1ヶ月に1回」と「半年に1回」
外側と内側からのほこりやゴミが付着して汚れが溜まりやすい窓。汚れを放置していると、どんどん蓄積してしまいます。
そこで、
窓ガラスは「1ヶ月に1回」
サッシや網戸は「半年に1回」
のペースでお掃除することをオススメします。窓ガラスがピカピカだと、太陽の光がお部屋いっぱいに差し込んで気持ちがよいものです。ぜひ、定期的なお掃除でキレイをキープしましょう。
ただし、長年放置した汚れは、窓にこびりついてなかなか落とすことができない場合も。力任せに落とそうとすると、ガラスに傷をつけてしまいます。
そんなときは、無理をせずにクリーニング業者に依頼するのもオススメ。プロの技術によって、窓を見違えるほどピカピカにしてもらうことができます。一度、汚れの根元からキレイにしてもらえば、その後のお掃除もずっと楽になりますよ!
キレイな窓で、気持ちよく過ごしましょう!