インテリア・雑貨

【まさに変幻自在】名優ジョニー・デップが実在の人物を演じた映画作品9選

1月30日から最新映画「ブラック・スキャンダル」が公開となるジョニー・デップの主演作品をまとめる第1弾!こちらでは、「ブラック・スキャンダル」のジェームズ・ジョセフ・バルジャーように、ジョニー・デップが実在の人物や伝説の人物を演じた映画作品をご紹介します。作品ごとに印象がガラッと変わる彼の変幻自在ぶりを、じっくりご覧ください!

①エド・ウッド(1994)

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00FW5YH3Y?ie=UTF8&tag=iremono05-22

ハリウッドで「史上最低の映画監督」と呼ばれた男、エド・ウッドの半生

1950~60年代のハリウッドで映画監督として活動したエド・ウッドの半生とその作品を描いた伝記映画で、彼を敬愛する監督ティム・バートンが白黒映画として製作した作品です。
「ハリウッドの反天才」「芸術の突然変異」などとも呼ばれ、評価最低の作品ばかり作りつつも、生涯映画制作への情熱だけは失わなかったエド・ウッドを、ジョニー・デップが容姿も忠実に熱演しています!

https://www.youtube.com/watch?v=CawVaHxWvnA&feature=youtu.be

【エド・ウッドを知るためのキーワード】

〈1〉女装癖と「グレンとグレンダ」
エド・ウッドは低予算のせいか情熱のためか、一人で監督・製作・脚本・俳優と何役もこなし、監督デビュー作「グレンとグレンダ」(1953)では、ダニエル・デイヴィスの名で主演し服装倒錯者を演じて、自らの女装癖をカミングアウトしています。
「エド・ウッド」でもジョニー・デップが女装を披露し、「グレンとグレンダ」を監督するウッドを演じています。
本家ウッドと比較してみると、ジョニー・デップのまんざらでもない女装の美しさに驚いてしまいます!

〈2〉ベラ・ルゴシ
ベラ・ルゴシはハリウッドに渡ったハンガリー人俳優で、1930~40年代に怪奇スターとして活躍した人物です。
「魔人ドラキュラ」(1931)でのドラキュラ役で有名になりましたが、エド・ウッドの作品に出演する最晩年には、薬物依存症ですっかり落ちぶれていました。
それでも彼を敬愛するウッドの作品には、ルゴシが出演することでメリハリが生まれ、何よりウッドの心の拠り所になっていました。
そんなルゴシを演じたマーティン・ランドーはこの作品で、アカデミー賞やゴールデングローブ賞など主要映画賞で助演男優賞を受賞しています。

〈3〉「プラン9・フロム・アウタースペース」(1959)
エド・ウッド監督の死後、繰り返し深夜テレビで放映され、次第にカルト映画として注目されるようになった作品で、ウッド自身はこの作品が最高傑作と信じていました。
しかし当時、やはりこの作品も「最低映画」のレッテルを貼られてしまい、ルゴシの死とともにウッドの人生に暗い影を落とします。
後に「最低」という再評価で見直され、「エド・ウッド」で知名度が高くなるまで忘れ去られた存在でした。
この作品中でのウッド作品の再現率の高さに、バートン監督の“愛”を感じずにはいられません!

https://www.youtube.com/watch?v=a-bgPKjasdA&feature=youtu.be

②デッドマン(1995)

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%9E%E3%83%B3-%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-DVD-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%97/dp/B002HMLE0O?ie=UTF8&tag=iremono05-22

“ウィリアム・ブレイク”が旅するハイブリッド・ウエスタンのモノクロ映像詩

現代の稀有な映像詩人ジム・ジャームッシュが、18世紀イギリスの詩人ウィリアム・ブレイクに敬意を込めてオマージュを捧げた作品で、全編白黒の西部劇かつロードムービーとなっています。
ジョニー・デップは“ウィリアム・ブレイク”という名の青年を演じ、初めは弱気な会計士だった彼が次第にお尋ね者のガンマンに変貌を遂げていく様子を見事に表現しています。

https://www.youtube.com/watch?v=nn2nQMfLqwg&feature=youtu.be

【デッドマンを知るためのキーワード】

〈1〉ウィリアム・ブレイク
18~19世紀に活躍した詩人であり画家・銅版画家のウィリアム・ブレイク―その人生はこの映画で描かれたように、自由主義でアウトロー、そして国事犯として逮捕されるなど波乱に富んだものでした。
「デッドマン」のウィリアム・ブレイクはあくまでもその“象徴”のキャラクターとして描かれていますが、劇中でブレイクの詩を引用したり、その人生に縁ある人物の名が使われたりと、多大な影響が全編に感じられます。

〈2〉ネイティブ・アメリカンの“Nobody”
なりゆきで命を狙われ銃弾を受けたウィリアムは、ネイティブ・アメリカンの“ノーボディ”と名乗る男に助けられます。
彼はウィリアムの名を聞くと驚き、すでに「死んでいる男」と知りつつも本物の詩人“ウィリアム・ブレイク”だと信じ込み、ブレイクの詩を語ります。
この作品での彼の存在は、詩人ブレイクが反西欧主義だったことの“象徴”として、白人と戦い葬り去る人物の暗示として登場しているようです。

〈3〉ニール・ヤングの音楽
この作品で音楽を担当しているのが、カナダ出身のシンガー、ニール・ヤングで、フォーク・ロックの時代から活躍し、反体制を貫いてきた人物です。
「デッドマン」の主題と幻視的な映像にぴったりなテーマ曲、そしてウィリアム・ブレイクの詩にも合った唸るようなギターサウンドが印象的です。
次のメインテーマ曲の動画には、ブレイクの詩「天国と地獄の結婚」からの一節が語られています。

https://www.youtube.com/watch?v=5Z0tLbzYLsI&feature=youtu.be

③ドンファン(1995)

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3-DVD-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%97/dp/B0000C64R5?ie=UTF8&tag=iremono05-22

1502人の女を虜にした、現代の“ドンファン”を描いたラブ・ファンタジー

ジェレミー・レヴェン監督、フランシス・フォード・コッポラ製作のロマンティック・コメディで、自分のことを伝説のプレイボーイ“ドン・ファン”だと信じ込み、愛を情熱的に語る青年ドンファン・デマルコをジョニー・デップが魅力的に演じています。
ドンファンを人格障害として診断・治療しようとするも、彼の愛と半生に魅了されていく精神科医を往年の名優マーロン・ブランドが、その妻をフェイ・ダナウェイが演じています。

https://www.youtube.com/watch?v=AteQZ7q6rtA&feature=youtu.be

【ドンファンを知るためのキーワード】

〈1〉ドン・ファン・テノーリオ
17世紀のスペインで伝説の人物として知られる放蕩貴族で、現代でもプレイボーイの代名詞として使われています。
ドン・ファンの伝説は、貴族の娘を誘惑した上にその父親を殺してしまい、石像の幽霊となって現れた父親に地獄へ引き込まれるというもので、オペラや戯曲・詩などの題材で使われてきました。

〈2〉マーロン・ブランド
「20世紀最高の俳優」と呼ばれる名優で、「ゴッドファーザー」でのドン・コルレオーネ役が印象深いですが、「ドンファン」では燃え尽き症候群の老年男性を演じています。
ドンファン役のジョニー・デップが敬愛し共演を熱望した俳優であり、実際この作品でのマーロン・ブランドの存在感は素晴らしいです!
ドンファンに感化され、冷めていた妻との関係にロマンスを取り戻そうと奮い立つ様子をコミカルに演じています。

〈3〉ドン・ジョバンニ
ドン・ジョバンニのイタリア語版が「ドン・ジョバンニ」で、モーツァルトが作曲したオペラで有名です。
「ドンファン」の劇中では、ロマンティックに変貌したマーロン・ブランド演じるジャックが、普段聴いたこともなさそうなオペラ「ドン・ジョバンニ」を聴くというシーンが出てきます!
また、この映画の主題歌「Have You Ever Really Loved a Woman」をブライアン・アダムスが歌い、アカデミー賞歌曲賞やゴールデングローブ賞作曲賞・主題歌賞にノミネートされました。

https://www.youtube.com/watch?v=hq2KgzKETBw&feature=youtu.be

④フェイク(1997)

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%AF-%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-Blu-ray-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%97/dp/B003CNVOYI?ie=UTF8&tag=iremono05-22

6年間マフィアへ潜入したFBI捜査官ジョー・ピストーネの実話と真実

マイク・ニューウェル監督によるクライム・ヒューマンドラマで、実在のFBI捜査官ジョー・ピストーネの実話を元に制作された伝記映画です。
1976~1981年の6年間、ニューヨーク・マフィアのボナンノ一家に“ドニー・ブラスコ”の変名で潜入捜査を行ったピストーネを、ジョニー・デップがシリアスな演技で体現しています。
共演はアル・パチーノで、ドニーと深い絆で結ばれるレフティー役で、哀愁に満ちた演技を見せています。

https://www.youtube.com/watch?v=ilJ_ROLClZQ&feature=youtu.be

【フェイクを知るためのキーワード】

〈1〉ドニー・ブラスコ
この作品の原題は「ドニー・ブラスコ」で、ピストーネがマフィアへ潜入するために名乗ったイタリア系アメリカ人の名前です。
彼はまず足掛かりとしてボナンノ一家の一員である“レフティー”ベンジャミン・ルッジェーロと接触します。
初めは捜査のため私情を挟む余裕もなかったドニーですが、自らマフィアの一員として働き、レフティーの傍らに居ることで次第に自分のアイデンティティが捜査官かマフィアか、わからなくなってしまいます。

〈2〉デュアルライフ
そんなドニーに、家族が待つ家とレフティーが待つ一家との、二重生活の苦悩が押し寄せてきます。
妻と子どもともうまくいかず、マフィア内ではレフティーを裏切ることができず…厳しいデュアルライフを描いた作品としては、これ以降次々と生まれた“潜入捜査ドラマ”の先駆けとも言えます。
日本版タイトル「フェイク」は、そんな“偽り”と“現実”の二重生活を表しています。

〈3〉アル・パチーノ=レフティ
誠実で才気あふれるドニーをただの弟分ではなく、わが息子のように、親友のように思い、懸命に組織の一員として育てようとするレフティーに、ドニーは捜査官にはあるまじき私情を挟むようになります。
このレフティーを「ゴッドファーザー」や他のマフィア役で有名なアル・パチーノが演じていることが、この作品に説得力と深みを与えています!

https://www.youtube.com/watch?v=e2xiwiWd_sM&feature=youtu.be

⑤ラスベガスをやっつけろ

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%99%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%82%92%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A4%E3%81%91%E3%82%8D-DVD-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%97/dp/B00LO7YFAE?ie=UTF8&tag=iremono05-22

伝説のジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンが綴る狂乱のドラッグ・ライフ

奇才の監督テリー・ギリアムによるブラック・コメディで、“ゴンゾー・ジャーナリズム”と呼ばれた手法で破天荒な取材をしたハンター・S・トンプソンの同名ルポ作品を映画化したものです。
1971年、ラス・ヴェガスで開催された野外レースの祭典の取材のためホテルに滞在したジャーナリストと弁護士が引き起こす大騒動を描いています。
トンプソンをモデルとしたジャーナリスト、ラウル・デュークをジョニー・デップが髪を剃りトンプソン同様の禿げ頭にし、弁護士ドクター・ゴンゾーをベニチオ・デル・トロが20キロ増やして演じています。

https://www.youtube.com/watch?v=8m662obIvhY&feature=youtu.be

【ラスベガスをやっつけろを知るためのキーワード】

〈1〉ハンター・S・トンプソン
「ローリング・ストーン」や「タイム」などで執筆活動をし、60年後半~70年代のアメリカ社会を切り取り“ニュー・ジャーナリズム”の旗手と呼ばれた人物です。
作家としては、この映画の原作となっている「Fear and Loathing in Las Vegas」や、モーターサイクルギャングの“ヘルズ・エンジェルス”を取材した「Hell’s Angels: The Strange and Terrible Saga of the Outlaw Motorcycle Gangs」、自伝小説の「The Rum Diary」などの著作で知られています。

〈2〉ゴンゾー・ジャーナリズム
トンプソンが確立した“ゴンゾー・ジャーナリズム”とは、それまでは客観的な視点で記されていたルポルタージュなどのジャーナリズムに対して、主観的な視点で語られるジャーナリズムです。
特徴は一人称で取材者本人が語る文体、そして自らが取材対象の中に身を投じるというスタイル!
「ゴンゾー」=gonzoとは“ならず者”といった意味があり、客観性重視のジャーナリズムからは異端と見られています。

〈3〉ラム・ダイアリー
トンプソンと個人的にも親交のあったジョニー・デップが、自身の映画製作会社「インフィニタム・ニヒル」を設立後に初めて製作したのが、トンプソンの自伝小説「ラム・ダイアリー」の映画化作品です。
この作品では若き日新聞記者だったトンプソンをモデルとした主人公ポール・ケンプを演じています。
ちなみにジョニー・デップは、この映画で共演したアンバー・ハードと昨年2015年に結婚しています!

https://www.youtube.com/watch?v=RSbCheY2L0E&feature=youtu.be

⑥ブロウ(2001)
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%A6-Blu-ray-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%97/dp/B016PL9NGO?ie=UTF8&tag=iremono05-22

アメリカのドラッグ・マーケットを作り上げた男、ジョージ・ユングの波乱の半生

1960年代のアメリカでマリファナを、70年代にはコカインをさばき、一大ドラッグ・マーケットを築き上げた伝説のドラッグ・ディーラー、ジョージ・ユングの半生を、テッド・デミ監督が描いた伝記映画です。
ジョニー・デップが、裏社会から抜け出せず苦悩し、家族の絆すら失うユングの波乱の人生を、リアルに演じきっています。

https://www.youtube.com/watch?v=scWkP1GdnuU&feature=youtu.be

【ブロウを知るためのキーワード】

〈1〉ジョージ・ユング
1960年代にマリファナの密輸をメキシコから始めた麻薬密輸人で、シカゴで逮捕され、コネティカット州のダンバリー刑務所に服役しました。
その際コカインに詳しいコロンビア系アメリカ人のカルロスと出会い、釈放後バハマでの大規模な密輸組織網を作ることになります。
そして次にはコロンビアの麻薬カルテルとも結びつき、1億ドル以上を稼ぐ密輸人になっていきます。
ジョニー・デップは役作りのため、刑務所にいるユングに面会もしています。

〈2〉ブロウ=コカイン
映画の原題である「Blow」とはコカインの俗語で、ユングのコカインにまみれた人生を表したもの。
“ブロウ”によって多額の金を手にしたものの、本当に大切だった妻と娘との家族の絆を手放してしまった、一人の男の哀しい物語でもあります。
ユングの妻マーサをペネロペ・クルスが演じています。

〈3〉アメリカのドラッグ・カルチャー
ユングが生きた60~70年代のヒッピー・ムーヴメントやサイケロック・カルチャー盛んな時代、そこはマリファナやコカインがあふれるドラッグ・カルチャー全盛期でした!
実はジョニー・デップ自身も14歳のころにドラッグと出合い手を染め、悲惨な青年期を送っているそうです。
そんな共通点もあってか、彼はユングにどこかシンパシーを感じ、この役を真摯に演じたようです。
劇中では当時のロック・カルチャーもBGMとして登場し、ローリング・ストーンズやクリーム、ボブ・ディラン、レーナード・スキナードなどなど、60~70年代を代表するロックバンドの楽曲が映画サントラに収録されています。

https://www.youtube.com/watch?v=ys0Cr4Fl7bg&feature=youtu.be

⑦ネバーランド(2004)

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%8D%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89-DVD-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%97/dp/B00067HCY4?ie=UTF8&tag=iremono05-22

ピーターパンとネバーランドを創り出した劇作家ジェームス・M・バリーの物語

マーク・フォースター監督によるヒューマンドラマで、イギリスの劇作家ジェームス・マシュー・バリーが“ピーター・パン”のモデルとなる少年とその家族に出会い、「ピーター・パン」という作品を完成させた実話を元にした物語です。
ジョニー・デップはジェームス・マシュー・バリー役で、この作品で久しぶりに髭もサングラスもない、清廉な人物を爽やかに演じています。
ピーターの母親シルヴィア・ルウェイン・ディヴィスをケイト・ウィンスレットが演じています。

https://www.youtube.com/watch?v=thNCU6K9lvI&feature=youtu.be

【ネバーランドを知るためのキーワード】

〈1〉ジェームス・マシュー・バリー
19世紀末から20世紀初頭にかけて、イギリスで劇作家、童話・ファンタジー作家として活躍したジェームス・マシュー・バリーは、初代准男爵の称号も持ち、後にセント・アンドルーズ大学やエディンバラ大学の学長にもなった人物です。
この映画では、バリーがケンジントン公園でディヴィス一家と知り合い、一家の三男ピーターとの心の触れ合いを通して「ピーター・パン」が創造されていく過程にスポットを当てています。

〈2〉ピーター・パン
バリーに創り出された、ピーター・ルウェイン・ディヴィスをモデルとしたキャラクターで、ネバーランドに住み、自由に空を飛び、そして決して大人にならないという“永遠の少年”です。
バリーが戯曲「ピーター・パン―すなわち、大人になりたがらない少年」と小説「ピーター・パンとウエンディ」でピーターを登場させて以来、今や全世界で様々な形で“ピーター・パン”の物語やキャラクターが使われ、“想像力”の大切さを伝え続けています。

〈3〉ネバーランド
「ピーター・パン」の舞台となる国で、子どもたちと妖精が住んでいます。
“Never-never land”とも書かれ、「ないない島」と訳されることもあり、いわゆるおとぎの国であり理想郷とされています。
バリーが映画の中で、ピーター・ディヴィスに語る“ネバーランド”は、少し「天国」に近い意味合いに思えますが、原題の「Finding Neverland」の意をくむと、それぞれが自分の“理想郷・ネバーランド”を想像・創造し探し出せば良い、という意味にも思えてきます!

https://www.youtube.com/watch?v=E3B_XdL7Z6Y&feature=youtu.be

⑧リバティーン(2005)

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B3-DVD-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%97/dp/B001MC02VM?ie=UTF8&tag=iremono05-22

実在した伝説の“放蕩者”、天才詩人ロチェスター伯ジョン・ウィルモットの生涯

17世紀のイギリスに実在した詩人、第2代ロチェスター伯ジョン・ウィルモットの生涯を、彼が唯一愛したと言われる女優エリザベス・バリーとの逸話を中心に描いた伝記映画です。
放蕩者のロチェスター伯を、中世貴族の衣装を身にまとったジョニー・デップが熱演しています。
監督はローレンス・ダンモアで、エリザベスをサマンサ・モートン、そしてイングランド国王チャールズ2世をジョン・マルコヴィッチが演じています。

https://www.youtube.com/watch?v=mOMXrNgqjf0&feature=youtu.be

【リバティーンを知るためのキーワード】

〈1〉ロチェスター伯ジョン・ウィルモット
1660年に始まったイングランド王チャールズ2世の王政復古期に、その天才的な詩の才能で宮廷詩人として活躍したイングランド貴族です。
才能とは裏腹に、ロンドンの街で酒と女の放蕩の限りを尽くし、梅毒で身を持ち崩し33歳の若さで亡くなりました。
宮廷詩人にもかかわらず、いくつかの作品は卑猥で「ポルノ詩人」とも呼ばれましたが、現在では「ボードレールとランボーの先駆者」とも言われています。

〈2〉リバティーン
この映画の原題にもなっている「リバティーン」とは“The Libertine”で、放蕩者という意味です。
ふしだらで好色な人物、酒や女におぼれて身を持ち崩す者という、正に“リバティーン”なロチェスター伯のことを指す言葉です。
しかし彼のこの生き方と詩が、後年ボードレールやランボーといった天才詩人たちに受け継がれていき、“リバティーン”な生き方に「悪の魅力」を感じる若者の心に刺激を与え続けています。

〈3〉改宗者
ロチェスター伯は、女優エリザベスに演技指導をして彼女を成功に導きますが、それまでの放蕩生活がたたって梅毒に侵されてしまいます。
それ以降はキリスト教の信仰にひかれ、1680年には改悛し、キリスト教の秘蹟を授かるまでになりました。
この作品で音楽を担当したのは「ピアノ・レッスン」のマイケル・ナイマンで、その透き通るような調べはとても宗教的に響きます!

https://www.youtube.com/watch?v=CdGj9LcNKGo&feature=youtu.be

⑨パブリック・エネミーズ(2009)

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%82%BA-Blu-ray-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%97/dp/B003CEAS5S?ie=UTF8&tag=iremono05-22

“パブリック・エネミーNo.1”と呼ばれた伝説のギャング、ジョン・デリンジャーの真実

1930年代大恐慌時代のアメリカで銀行強盗を繰り返し、FBIから「社会の敵ナンバー1」と呼ばれ指名手配されたジョン・デリンジャーの生き様を描いたクライムアクション・ドラマです。監督はマイケル・マン、原作はブライアン・バーロウの同名ノンフィクション、そしてジョニー・デップが“義賊”とも言われたデリンジャーをスタイリッシュに演じています。また、デリンジャーを追い詰めるFBI捜査官パーヴィスをクリスチャン・ベールが演じています。

https://www.youtube.com/watch?v=uWaeG2WnGfk&feature=youtu.be

【パブリック・エネミーズを知るためのキーワード】

〈1〉ジョン・デリンジャー
デリンジャーは犯罪者としてFBIから追われながらも、鮮やかな手口で銀行を襲い汚れた金しか盗まないといった義賊的な振る舞いで、大恐慌にあえぐ大衆の支持を得て、“犯罪王”とも呼ばれました。
そんな伝説の男を、ジョニー・デップは本物のヒーローではなく、ただの犯罪者でもない、微妙な境界線の上で演じています。

〈2〉大恐慌時代とFBI
1931年に始まった世界恐慌により、1920年代の繁栄から一気に転落したアメリカでは、失業率も25%に達していました。
そんな中現れたデリンジャー・ギャングは、大衆のヒーローとなり、それを追うFBIは彼らを取り逃がす度、揶揄されていました。
当時はまだ設立したばかりのFBIが、その後フーバー長官によって急成長を遂げていくのは、デリンジャーのような“パブリック・エネミーズ”を州を越えて取り締まっていったからでもあります。

〈3〉社会の敵
この時代に同じく銀行強盗などで世間の注目の的となっていたのが、映画「俺たちに明日はない」で有名な“ボニーとクライド”で、やはり社会の敵とされ、デリンジャー同様の非業の最期を遂げています。
警察やFBI側からこういった“社会の敵”を語る映画は少なく、今日になっても“悪党”が主人公になる作品が多いのは、当時の大衆のように“悪党”に魅力を感じるからでしょうか?
いずれにしてもジョニー・デップはどの作品でも、どんな悪党でも一本筋の通った人物を演じることが多いようです!

https://www.youtube.com/watch?v=VaMineOa54A&feature=youtu.be

おわりに:性格俳優ジョニー・デップ

ここまでジョニー・デップが演じた実在・伝説の人物をおさらいしてみましたが、どれがお好みだったでしょうか?
改めて観てみると、彼が演じた人物はやはりどんな悪党でもどんな清廉な人間でも、コレと言ったらたとえ誰になんと言われても決して後には引かない、一本筋の通った人物ばかりですね!
これからもそんな性格俳優で居続けてほしい役者の一人です。

ABOUT ME
みこし
インテリアが大好きな30歳主婦です。趣味は、おしゃれな家具を見ることと、庭いじりです。よろしくお願いします。