歴史小説の名作をおすすめ10選でご紹介します!歴史小説というと難しそうですが、実は日本史を学ぶよりも簡単に日本の歴史を知ることができるんですよ。ただただ主人公の波乱万丈の人生を追うだけで、いつの間にか戦国時代や明治維新に詳しくなれちゃうんです。しかも面白いのでどんどん読み進めてしまいます。今回は日本の歴史小説に限定しています。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1:国盗り物語 司馬遼太郎/著
国盗り物語〈1〉斎藤道三〈前編〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社
新潮文庫 全4巻
あらすじ
斎藤道三編と織田信長編の2部で構成されています。一介の油売りから美濃一国の国主となった斎藤道三。そして道三の天下統一の夢を引き継いだのが娘婿、織田信長です。それからもう一人道三の心を引き継いだのが明智光秀。織田信長編では明智光秀目線で本能寺の変までの二人の確執が描かれます。戦国時代の壮大な歴史小説です。
☆ここがおすすめ☆
なぜ光秀は本能寺の変を起こしたのか。
その一つの答えがここにあります。
光秀の葛藤、苦悩などが心に響き、読むと納得しちゃうんですよね。
本当に面白くて、わくわくしながらあっという間に読み終えてしまいます。
2:壬生義士伝 浅田次郎/著
壬生義士伝 上 (文春文庫 あ 39-2)
浅田 次郎
文藝春秋
文春文庫 上下巻
あらすじ
主人公は元新撰組吉村貫一郎。慶応4年彼は新撰組を離れ、脱藩した盛岡南部藩蔵屋敷へ戻ろうとします。そこで腹を切るように言い渡された吉村が思い起こす今までの人生とは…。一方大正4年に吉村貫一郎について調べている新聞記者らしき人物により、吉村の人物像が明らかになっていきます。物語は2つの時代を行き来しながら進んでいくのです。
☆ここがおすすめ☆
感動すること間違いなし!の一冊です。
新撰組という場所で必死に家族のために生きる吉村貫一郎の姿は、義とは何か、家族とは何かということを深く考えさせられます。
何度も読み返したくなる名作です。
3:宮本武蔵 吉川英治/著
宮本武蔵(一) (新潮文庫)
吉川 英治
新潮社
新潮文庫 全8巻
あらすじ
関ヶ原の戦いのシーンから始まります。負け組の武蔵は、幼なじみの又八とともにそこで知り合った朱美という15歳の少女の家にお世話になります。又八は朱美の母親と恋仲になり、身を崩すことに。もともと又八の許嫁であったお通は、武蔵を助けそれからは武蔵を想い続けることに。朱美は不運な運命から遊女へ。武蔵とお通の恋はどうなるのか、又八と朱美の運命は…。そして佐々木小次郎との戦いがクライマックスに待っています。
☆ここがおすすめ☆
宮本武蔵の成長物語として、ドキドキわくわく読み進められます。
沢庵和尚によって3年間書庫に閉じ込められるのですが、そこで知識を得た武蔵の変化は驚くばかり。
ずっと武蔵を追い続けるお通にも驚嘆しちゃいます。
日本人の宮本武蔵のイメージ像を作り上げた作品です。
4:火怨 高橋克彦/著
火怨 上 北の燿星アテルイ (講談社文庫)
高橋 克彦
講談社
講談社文庫 上下巻
あらすじ
平和に暮らしていた蝦夷の人々。そこへ8世紀、黄金を求めて朝廷が攻めてくることに端を発し、蝦夷と朝廷との戦いが始まるのです。蝦夷の英雄、アテルイと朝廷側の坂上田村麻呂。二人の何度となく行われる戦を蝦夷側から描いた壮大な歴史小説です。
☆ここがおすすめ☆
蝦夷という負けた側からの話というものはなかなかないものです。
でも、自分の住んでいるところを脅かされれば戦うのは当たり前のこと。
とても心が揺さぶられる物語で、最後は感動で涙なしには読めません。
5:勝海舟 子母沢 寛/著
勝海舟 (第1巻) (新潮文庫)
子母沢 寛
新潮社
新潮文庫 全6巻
あらすじ
敵味方にかかわらず、周りの人から一目置かれる存在であった勝海舟の生涯を描いた大作。父である小吉を中心とした話の青年期から45歳で駿府に移るまでが書かれています。明治維新での幕府側の首脳部の苦悩、坂本龍馬、新撰組など幕末維新の立役者との関係。勝海舟の魅力あふれる物語です。
☆ここがおすすめ☆
勝海舟とはこんなにも面白い人物だったのだな、ということがよくわかります。
そして主役が面白ければ、小説も面白い!
新撰組や倒幕側から見たものとはまた違う明治維新を学ぶことができますよ。
6:竜馬がゆく 司馬遼太郎/著
竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎
文藝春秋
文春文庫 全8巻
あらすじ
土佐の坂本家の次男、竜馬が江戸に行くことになりました。そして北辰一刀流千葉定吉のもとで免許を取り、青年期は剣にすべてを捧げます。その後、尊王攘夷から尊王開国へと思想を変化させていった竜馬。薩長同盟や大政奉還など今後の日本を動かす働きをしていきます。揺れ動く日本とともに波乱万丈の人生を生きた、型破りの坂本龍馬。その生涯を生き生きと描く傑作です。
☆ここがおすすめ☆
この本に出てくる竜馬が、私たちが思い描く坂本龍馬だと思います。
この人がいなければ、今の日本はなかったでしょう。
そんな竜馬とともに、激動の時代を歩いてみませんか。
7:漂流 吉村昭/著
漂流 (新潮文庫)
吉村 昭
新潮社
あらすじ
江戸天明年間に12年もの間無人島で生き抜き生還した、土佐の船乗り長平の物語。4人の男が難破し辿り着いたところは、無人島でした。そこでのサバイバル生活、3人が死に1人残された長平の生きようとする意思、次々と遭難してくる人々とともに島を脱出する方法。その壮絶な12年間の生活を描くドキュメンタリー小説です。
☆ここがおすすめ☆
絶望の中で生き抜くための意思、希望、力。
そういったものをまざまざと見せつけられます。
その時人はどのように行動するのか。
臨場感あふれる文章に、心まで引き込まれていきます。
8:燃えよ剣 司馬遼太郎/著
燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)
司馬 遼太郎
新潮社
新潮文庫 上下巻
あらすじ
新撰組副長、土方歳三を主人公とした幕末の物語。多摩の郷士である近藤勇と土方は京へのぼって浪士隊に入り、新撰組を結成します。局長である近藤を立て、自分は裏方に徹して新撰組を強くすることに人生をかけた喧嘩師土方。その最後まで戦い続けた生涯を描きます。
☆ここがおすすめ☆
これを読むと土方ファンになること間違いなし♪
周りの思想に関係なく、常に自分の意思を貫くところが格好いいですよね。
多くを斬り続けた人ですが、人間味あふれるところもある土方の魅力いっぱいの物語です。
9:徳川家康 山岡壮八/著
徳川家康(1) 出世乱離の巻 (山岡荘八歴史文庫)
山岡 荘八
講談社
講談社歴史文庫 全26巻
あらすじ
天下統一を成し遂げ江戸幕府を作った徳川家康という偉大な人物の、誕生から逝去まで、その一生を描く大作です。戦国時代、戦のない世界を目指して戦っていた織田信長、豊臣秀吉ら。その意思を継ぎ、苦悩しながら平和の時代を作り上げた家康の人生は、戦国時代そのものです。韓国、中国でもベストセラーの世界最長の小説です。
☆ここがおすすめ☆
これを読めば戦国時代のすべてがわかります。
有名な武将、歴史上にあまり登場しない武将、すべての人物が登場するといっても過言ではありません。
戦国時代好きには外せない小説です☆
10:真田太平記 池波正太郎/著
真田太平記(一)天魔の夏 (新潮文庫)
池波 正太郎
新潮社
新潮文庫 全12巻
あらすじ
真田昌幸とその子信之、幸村兄弟を主人公とした真田家の歴史を描く作品。仕えていた武田家が滅んだことで身の振り方を考える親子、秀吉から家康の時代へと移る過程で東軍と西軍に分かれて戦うことになった親子。そして真田家を残すために奮闘する信之は…。
☆ここがおすすめ☆
今年の大河ドラマの原点ともいえる小説です。
この物語では、歴史の中ではあまり目立っていなかった長男信之の魅力が感じ取れます。
忍びの世界の話も興味深く楽しめますよ。
歴史物の小説を読み耽る時間も素敵!
以上、歴史物のおすすめ小説を紹介させていただきましたが、いかがでしたか?
休日に一気読みするのもよし、毎日少しずつ読むのもよし。
歴史に触れる喜びを少しでも感じてくれるといいなと思います☆