掃除

楽々!換気扇のお掃除は汚れに合わせた洗剤が決め手?!

長年放置しすぎた換気扇のお掃除、やらないといけないとわかっていてもなかなかお掃除する気分になれませんよね。今回は場所別に換気扇に合わせた楽なお掃除方法から、汚れ別に洗剤の効果的な選択方法についてご紹介します。換気扇掃除をすれば電気代の節約にもつながるので、オススメですよ!

換気扇の汚れトップ5


換気扇に付着しやすい汚れについてご紹介します。それぞれ汚れに合わせた効果的な洗剤もあるので、しっかりご自宅の換気扇汚れを確認してお掃除すると効果的です。

ホコリ

空気中に漂うホコリも一緒に排気されるため、換気扇周辺には油とホコリがくっついたギトギトした汚れが付着しています。油を含んだほこりには、アルカリ性洗剤で綺麗に落とすことができます。ホコリだけが付着している場合は、中性洗剤を使用すると良いでしょう。

料理中にでる油煙が換気扇に付着して油汚れになります。長期間油汚れを放置していると、「変性油」として水飴状に変化します。油汚れは酸性になるため、アルカリ性の洗剤で綺麗に落とすことができます。

カビ

お風呂場やトイレについた換気扇だと、湿気を含んでいるためカビも一緒に発生しています。カビ汚れに対しては漂白効果のある洗剤やオキシクリーンが効果的です。

タバコのヤニ

タバコを吸われる方がいるご家庭の換気扇にはタバコのヤニ汚れが付着しています。黄ばみ汚れ等は漂白効果のある洗剤で綺麗に落とすことができます。

その他の汚れ

換気扇は外とも繋がっているため、外の汚れも付着しています。外壁にダイレクトにつけるプロペラファンは、特に外の汚れも付着しやすいです。中性洗剤でしっかり掃除すれば綺麗にすることができます。

<汚れ別・洗浄効果比較表>

油汚れ
・肉や魚の成分
・調理ではねた油、など
頑固な油汚れ
・ホコリやチリが付着した汚れ
・時間がたった汚れ、など
カビ・雑菌
・黒カビ
・ヌメリ
・目に見えない殺菌、など
タバコのヤニ
中性洗剤
アルカリ性洗剤
重曹
セスキ炭酸ソーダ
オキシクリーン
重曹+クエン酸
漂白剤 ◎

◎……特に効果がある
〇……効果がある
△……効果が薄い、または無い

お掃除前の準備


換気扇のお掃除を始める前の準備として、安全に掃除をするために以下のことに注意しましょう。

安全確保のため電源は外す

誤って電源が入ってしまうと危険ですので、電源プラグを抜いた状態でお掃除をするようにしましょう。

しっかりした足場を確保

換気扇の掃除は高所になります。しっかりした足場を用意してから掃除をするようにしましょう。不安定な状態だと転倒して怪我をする恐れがあります。換気扇を取り外してお掃除する際、油が垂れてくる可能性もあります。足場や換気扇下には新聞紙を敷いて汚れが広がるのを抑えるようにしましょう。

ご家庭の換気扇の素材を確認する

油汚れを落とすのに効果的な「アルカリ性」は「アルミ」素材を黒く変色させてしまいます。また、お使いのファンの中には、汚れを防止するコーティングが施されている物もあります。セスキ炭酸ソーダ等でつけおき洗いをするとコーティングが剥がれてしまう可能性があります。
お掃除を始める前に、ご家庭でお使いの換気扇やフィルターの素材を確認するようにしましょう。上記のような換気扇には、食器用中性洗剤を使用してお掃除するようにしましょう。

換気扇の掃除方法


換気扇の掃除方法について、換気扇の種類別、部位毎にご紹介します。換気扇の掃除をする前に、換気扇下に新聞紙を敷いておくことをお勧めします。また取り外しの際、ダンボールの切れ端を用意して、換気扇周りに付着した油汚れをそぎ落とすように使えば、後々のお掃除が楽になりますよ。

換気扇の外し方

ご自宅の換気扇の種類によって取り外し方や掃除の仕方が少しずつ違います。換気扇は、プロペラファンとシッコロファンの2種類が主になります。
プロペラファンは、直接屋外に排気するため、外壁に面している場所に取り付けられています。シッコロファンは、ダクトを通して屋外に排気するため、外壁に面していない場所にも取り付けられています。その分プロペラファンよりも排気する力が小さく、取り外しも少し難しくなります。

プロペラファンの場合

手順
  1. ファンを抑えて、中央にあるキャップ部分を取り外す。
    (取り外す方向は、キャップに記載されています。)
  2. キャップを取り外したら、プロペラファンを取り外す

プロペラファンは構造が単純なため、簡単に取り外すことができます。プロペラファンの外枠も一緒に取り外せる場合は、一緒に取り外してお掃除すると楽に行うことができます。

シロッコファンの場合

手順
  1. シロッコファンについている風除けの「ベルマウス」のネジを外して取り外す
  2. 片方の手でシロッコファンを抑え、真ん中のネジを時計周りに緩めます。

シッコロファンは複数のネジで固定されているため、プロペラファンより取り外しが難しくなっています。また、長年お掃除をしていない状態だと、ネジ部分が固く、回らないこともあります。シッコロファンのネジが取り外せない場合は、ネジ部分に「重曹ペースト」を塗布して時間をおいてから取り外すか、ネジ周辺をライター等の火で炙って取り外すようにしてみてください。

ファン部分の掃除の仕方

油汚れがひどいファン部分は、「重曹」「セスキ炭酸ソーダ」を使用してお掃除します。形状が複雑なシッコロファンの場合、つけおき洗いをすると苦労せずにお掃除することができます。それぞれお勧めのお掃除方法についてご紹介します。

プロペラファンの場合

手順
  1. ①オイルポケットに溜まった油をキッチンペーパーで吸い取る
  2. ②重曹をまんべんなくふりかけて10分程度時間をおいたら、布巾でこする
  3. ③重曹で取れなかった汚れには、セスキ炭酸ソーダの粉末をかけてスポンジでこする
  4. ④水できれいに流す

プロペラファンは形状も単純なので、取り外したら重曹とセスキ炭酸ソーダをふりかけて擦って汚れを落とすのが良いでしょう。セスキ炭酸ソーダは粉末のままでも使用できますし、セスキ炭酸ソーダを水で溶いた、セスキスプレーを用意してプロペラファンにかけて使用しても効果的です。

シロッコファンの場合

手順
  1. シッコロファン、フィルターが入る位の大きさのダンボールにビニールを入れて、中に60度のお湯を入れる
  2. お湯1Lに対して、セスキ炭酸ソーダ大さじ1を入れてよく溶かす
  3. 中にシッコロファン、フィルターを入れて、ビニール袋の口を閉じる
  4. 1〜2時間放置する
  5. 歯ブラシで磨く
  6. 水できれいに流す

シッコロファンはファンが何枚もある複雑な形状のため、つけおき洗いてある程度油汚れを分解した状態でお掃除するのがお勧めです。セスキ炭酸ソーダでつけおきすることで、殆ど擦る必要なく、汚れを落とすことができます。
シッコロファンには、専用のお掃除道具として「シッコロファン用ケレン」や「換気扇ファンブラシ」が市販されています。もしも歯ブラシ等でのお掃除がしにくいと感じる方は1本用意しても良いでしょう。大体1000円程度で入手することができます。

レンジフードのお掃除

手順
  1. ①正面についている整流板を取り外す
  2. ②油の受け皿を取り外す
  3. ③シッコロファンの真ん中のネジを取り外し、シッコロファンを取り外す
  4. ④60度のお湯にオキシクリーンを溶かし、ビニール袋の中にレンジフードから取り外した
    部品を入れる
  5. ⑤部品が浸るくらいに水を入れて、オキシクリーンを溶いた水を入れる
  6. ⑥5時間程度つけおきする
  7. ⑦つけおきの間にオキシクリーンを浸した布巾でレンジフード内部を拭いていく
  8. ⑧時間が来たら食器用中性洗剤でつけおきした部品を洗浄する

レンジフードを掃除するときには内部にある部品を全て外した状態でお掃除するとやりやすいです。外した部品はつけおき洗いをして、その間にレジンフードの内部と外部を吹き上げるようにしましょう。
つけおきに使用するオキシクリーン水を布巾に含ませて使用すると、一から作らなくて良いのでお手軽に拭き掃除ができます。

フィルターや小物のお掃除

手順
  1. ①ビニールの中にお湯とセスキ炭酸ソーダを入れて良く溶かす
  2. ②フィルターや小物をビニール袋の中に入れて口を閉じる
  3. ③2〜3時間つけおきする
  4. ④重曹に少し水を溶かして、重曹ペーストを作り、取り出した小物類を歯ブラシとペースト
    で磨く
  5. ⑤水で綺麗に洗い流す

換気扇周りのフィルターやオイルキャッチャー等の小物類はすべてセスキ炭酸ソーダにつけおきしてから油を浮かし、それでも取れない汚れは重曹ペーストで磨くようにして落とすと綺麗にすることができます。シッコロファン等をつけおきする際にまとめて一緒に掃除するようにすると手間もなく行うことができます。

場所別の注意事項


換気扇が付いているのはキッチンだけではありません。お風呂場やトイレにも小さな換気扇が付いています。場所別に注意することをご紹介します。

お風呂場

お風呂場やトイレについている換気扇には見た目を良くするために、プラスチックの化粧パネルが付いています。化粧パネルはネジ止めされていますので、ドライバーでネジを外してから取り外すようにしましょう。この時のネジはなくさないように、専用の容器を用意しておくと良いでしょう。
また、お風呂場は水分が残っていると足場が悪く滑らせてしまう可能性がありますので、しっかり水気を切った状態で作業を行うようにしてください。
また、お風呂場の換気扇はカビが発生している可能性があります。作業をする際にはカビの胞子を吸い込まないようにマスクを着用してお掃除するようにしましょう。また、取り外す際にビニール袋を使用して取り外すと、カビの胞子をお風呂場にばら撒かなくて済みます。

ユニットバス

ユニットバスについた換気扇を取り外す際にやってしまいがちなのが、横着して洗面台の上に乗って作業をしてしまいがちです。耐荷重量がきめられていますので、横着せずに足場は用意するようにしましょう。洗面台が破損する可能性があります。

キッチン

キッチンで作業をする際、コンロにも注意が必要です。上部での作業に気をとられすぎて、誤って火をつけてしまわないようにコンロにも注意を向けて作業をおこなうようにしましょう。ファー等の着火しやすい洋服だと危険ですので、エプロンをするか、汚れても構わない作業しやすい洋服に着替えてからお掃除するようにしてください。

トイレ

トイレにもファンがつけられています。狭いため、作業をするのが難しいかと思いますが、しっかり足場を確認してからお掃除するようにしましょう。横着して便器の上に登って換気扇を掃除すると危険な上に、便器を破損する可能性もあります。

こんなときは業者に依頼

どの場所の換気扇お掃除に言えることですが、無理をしすぎないようにしましょう。どれも頭部よりも上の部分での作業になります。もしもご自身での作業が無理だと判断したら業者さんに頼るのもお勧めです。

自分でファンを取り外すことができない場合

キッチン周りの換気扇で特に言えることですが、長期間お掃除をしていないと油汚れでネジが回しにくくなっています。取り外す方法は「4-1.換気扇の外し方」でもご紹介しましたが、火を使用する方法は少し危険ですので、どうしても取り外すのが難しかったら業者さんを頼るようにしましょう。

高所での作業になる場合

ご家庭にある踏み台や脚立を使用しても届かないような場所の換気扇お掃除を行う際には、業者さんにお願いするようにしましょう。誤って足を踏み外したら大変です。
しっかり足場を確保できる場所でのみお掃除を行うようにしましょう。

汚れがあまりにひどい場合

あまりに長年汚れを放置している状態だと、今回ご紹介した方法でも除去しきれない場合もあります。汚れがひどい場合や何年もお掃除をしていない場合は、一度業者さんにお願いして綺麗にしてもらうのも良いでしょう。換気扇内部のお掃除だけでなく、部位ごとにしっかりお掃除してもらえます。一度綺麗な状態に戻してしまえば、その後のお手入れも楽になります。

換気扇の掃除は3ヶ月に1回は行うようにしましょう


換気扇をお掃除すると電気代の節約にもつながり、お料理の際に出る油煙等の汚れた空気もしっかり換気することができます。そのまま放置をするとせっかくの換気扇の役目を無駄にしてしまうことになります。汚れやすいキッチンの換気扇は3ヶ月に1回、トイレやお風呂場についた換気扇は半年に1回はお掃除するようにしましょう。