いよいよ春がきてガーデニングの季節到来ですね。 ガーデニングも作物作りにもまず大事なのは上等な土を使うことですよね。 素敵なお庭造りに役立つ土についてのお話をまとめました。
畑にも花だんにもよい土の条件
花だんにしても畑にしてもよい土の条件は同じものです。植物を育てた土は養分の量も土の状態もよいものとはいえません。しっかり手入れをするためにまずはよい土の条件を知ることが大切です。
水はけがよい(排水性がある)土
水はけがよい土であるメリットは「根腐れしない」ことです。
土にいつまでも水がたまっている状態では植物の根が水についたままで呼吸ができなくなり腐ってしまいます。
必要以上の水を速やかに流しだすような土が望まれます。
水持ちがよい(保水性)土
水持ちがよい土とは、水はけがよい土との矛盾を感じてしまうかもしれませんが、必要な水分を保てる状態の土のことです。
肥料や水を全て流してしまうような土だと植物の成長に影響が出るばかりでなく、水やりの回数が増えるなど維持する人にも影響がでます。
必要な水分を保ち植物の成長をささえられることが必要とされます。
通気性がよい土
通気性のよい土とは、土同士の間に適度な隙間があり新鮮な空気の通り道が確保されていることです。
土はぬれたり乾いたりを繰り返しながら新鮮な空気をとりこみます。
つまり水はけのよい土は通気性のよい土で水はけの悪い土は通気性の悪い土であるといえます。
酸度が適性の土
植物を育てると土は酸度が増します。
植物にはそれぞれの好む酸度があり、適性酸度で良好に成長します。
育てたい植物に合う酸度を調べ調整する必要があります。
酸度を調べるには、専用の検査薬を使うのもよいですが、アジサイを植えておくと酸性では青い花が、アルカリ性だと赤い花が咲くのでわかりやすいですよ。
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病原菌・害虫がない清潔な土
一度使った土には、病原体や害虫、またはその幼虫が潜んでいることがあります。
ゴミをとった土を袋に入れ湿らせてから密封して直射日光で殺菌するとよいでしょう。
害虫や病原体が含まれている土をそのまま使うとせっかく育てた植物の葉を食べられてしまったり、枯れてしまったりすることになります。
土壌改良剤の種類
よい土の条件がわかったところでよい土を作るために必要な土壌改良剤について説明します。
土壌改良剤とは、もともとある土がさきほどの「よい土の条件」を満たすよう改良するために使うものです。
また、市販の土においても足りない部分を補うために使うことができます。
腐葉土
腐葉土とは枯葉をしっかり熟成したものです。
肥料としての役目はほとんどありませんが、土の排水性、保水性、通気性を改善させるために使う土壌改良剤です。
購入した腐葉土でもしっかり熟成されていないこともあるので、熟成が足りないときには袋をあけ水を足し再度密封させて熟成しなおすとよいでしょう。
石灰
石灰は土の酸度を下げ、アルカリ性にする効果があります。
石灰には主に3種類あります。
①消石灰~中性、アルカリ性の土を好む植物を育てるときや酸度が高まった土に使われます。
ウィルスなど土の殺菌に使う農家さんもいます。
使用後2週間は土になじませる必要があります。
肥料と併用してつかいましょう。
②苦度石灰~マグネシウムを含む石灰で葉っぱを緑色にする効果がありますが、肥料と併用することが多いです。
撒くときに風で飛ばされ吸い込んでしまう可能性があるので慣れていない人は顆粒をおすすめします。
巻いた後1週間程度なじませましょう。
③有機石灰~貝殻などを使った石灰なので巻いた後すぐに植物を植えることができます。
おだやかに酸度をさげるので植物にも影響が出ません。
肥料と併用して使いましょう。
堆肥
堆肥とはわかりやすくいうと家庭からでる生ゴミを熟成させたものです。
専用のコンポスターがない場合は、畑に穴をほり落ち葉を敷いたところに水切りした生ゴミを捨て土をかぶせると出来上がります。
熟成させる途中の段階でニオイが出るので、しっかり土を被せシートで覆うなどするとよいでしょう。
栄養を含んでいる上に、ゴミが減り、不要なものを使うわけですからお得な感じがしますよね。
基本用土の種類と使い分け
基本用土とはガーデニングや畑に使う土のことです。
主に使われている土をご紹介します。
赤玉土
・火山灰が積み重なってできた「赤土」を乾燥させた土。
・赤い粒状で肥料成分を含んでいない。
・使い勝手がよく、園芸やガーデニングの主流の土となっている。
・赤玉土に腐葉土と肥料を混ぜ合わせて使う。
黒土
・火山灰が積み重なってできた「黒土」。
・火山灰が積もったところに育った植物が原料となる有機質が多く含まれている。
・保水性、保肥性に優れていて根を張りやすい構造の土であるが、通気性がよくない。
・黒土2:赤玉土3:堆肥3:腐葉土2の割合で使うことが多く、畑では畑の土5:黒土2:堆肥3の割合で使う。
鹿沼土(かぬまつち)
・関東ローム層で採取できる軽石。
・赤玉土と同様に園芸やガーデニングでよく使われている。
・黄色みを帯びた白色の粒状で肥料成分を含んでいない。
・粒が硬く崩れにくく、排水性、保水性がある。
・中性、アルカリ性を好む植物には適さない。
・使い方は赤玉と同様と考えてよい。
土をリサイクルしよう
必要なもの
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身支度を整えたら土作り開始です。
基本的に必要なものは、スコップ、ふるいを使います。
花だんや畑では大きなふるいが必要となってきますが、なければレーキなどで対応しましょう。
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広範囲の場合
まずは広い範囲の畑の土のリサイクルの仕方を整理しましょう。
1.畑を耕す。
2.土をふるいにかけて古い根や石、ゴミなどを取り除きましょう。あまりに広範囲であったり、大きなふるいがない場合にはレーキなどで取れるだけの根やゴミを取り除く。
3.土を袋(黒い袋はより効果があがる)に入れ、薄く平らにならして密封したのち、直射日光に当て消毒する。
真夏であれば2日程度、冬であれば4、5日程度で消毒完了です。
4.袋の土の3割分ほどの腐葉土や堆肥、新しい土を混ぜ合わせる。
これで土のリサイクル完了です。
プランターの場合
プランターの場合でもやることは畑と一緒です。
1.バケツやビニールシートの上なのにプランターの土をあける。
2.ふるいにかけて根やゴミを取り除く。
3.袋に土を入れ密封し直射日光にさらす。(畑のときと同じ日数)
4.袋の土の3割分ほどの腐葉土や堆肥、新しい土を混ぜ合わせる。
規模は違ってもやることは同じですね。
植物を育てる楽しみ
植物を育てることは、外観がよくなるだけではなく心も晴れやかになりますよね。
雪解けが過ぎたら植物を育てる準備を始めてはいかがですか?
よい土を使い、きれいなお花やおいしい作物を育てこれからの季節を楽しんでくださいね。